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2013年5月16日 2013年6月14日:「フランス・ミステリ必読30冊(『ミステリマガジン』2003年7月号)」よりページ分割 フランスのミステリ賞受賞作の邦訳の一覧。ただし一部の賞については、受賞作全体のリストも示しています。 各賞の受賞作はフランスで刊行されたミステリ事典『Dictionnaire des littératures policières』(初版2003年、通称メスプレード事典)の第2版(2007年)で確認し、邦訳状況は国会図書館の蔵書検索等で確認しました。 翻訳ミステリー大賞シンジケートに寄稿した「非英語圏ミステリー賞あ・ら・かると 第3回 フランス編」も合わせてお読みください。 Index フランス推理小説大賞 フランス推理小説大賞を実は受賞していない(!?)作品 ミステリ批評家賞 813協会賞 冒険小説大賞 パリ警視庁賞 コニャック・ミステリ大賞&ボーヌ・ミステリ新人賞 コニャック・ロマンノワール大賞&ボーヌ・ロマンノワール大賞 コニャック・ポラール・フェスティヴァル賞 その他 2010年のフランス推理小説大賞翻訳作品部門・ノミネート作 フランス推理小説大賞・ミステリ批評家賞・813協会賞を受賞した非英語圏作品 カナダ・ケベック州のミステリ賞 他言語圏のミステリ賞を受賞したフランス語圏ミステリ フランス推理小説大賞 1956年 ミッシェル・ルブラン 『殺人四重奏』(鈴木豊訳、創元推理文庫、1961年) 1957年 フレデリック・ダール 『甦える旋律』(長島良三訳、文春文庫、1980年) 1958年 フレッド・カサック 『日曜日は埋葬しない』(中込純次訳、ハヤカワ・ミステリ、1961年) 1960年 ユベール・モンテイエ 『かまきり』(斎藤正直訳、ハヤカワ・ミステリ、1964年 / 『世界ミステリ全集』第15巻[早川書房、1973年]収録) 1963年 セバスチアン・ジャプリゾ 『シンデレラの罠』(望月芳郎訳、創元推理文庫、1964年)『シンデレラの罠』(平岡敦訳、創元推理文庫、2012年) 1965年 マルク・ドロリー 『スペインの城』(秘田余四郎訳、ハヤカワ・ミステリ、1966年) 1966年 ローレンス・オリオール 『やとわれインターン』(荒川比呂志訳、ハヤカワ・ミステリ、1969年) 1968年 ドミニック・ファーブル 『美しい野獣』(野口雄司訳、ハヤカワ・ミステリ、1970年) 1969年 フランシス・リック 『奇妙なピストル』(岡村孝一訳、ハヤカワ・ミステリ、1976年) 1970年 ポール・アンドレオータ 『ジグザグ』(牧原宏郎訳、ハヤカワ・ミステリ、1972年) 1971年 ルネ・レウヴァン 『そそっかしい暗殺者』(日影丈吉訳、ハヤカワ・ミステリ、1973年) 1972年 ジルベール・タニュジ 『赤い運河』(谷亀利一訳、ハヤカワ・ミステリ、1973年) 1973年 ジャン=パトリック・マンシェット 『狼が来た、城へ逃げろ』(岡村孝一訳、ハヤカワ・ミステリ、1973年)『愚者(あほ)が出てくる、城寨(おしろ)が見える』(中条省平訳、光文社古典新訳文庫、2009年) 1974年 A・P・デュシャトー 『五時から七時までの死』(岡村孝一訳、ハヤカワ・ミステリ、1975年) 1976年 ジャン=フランソワ・コアトムール 『真夜中の汽笛』(長島良三訳、角川文庫、1986年) 1977年 クリストフェール・ディアブル 『雨を逃げる女』(長島良三訳、角川文庫、1988年) 1980年 ドミニック・ルーレ 『寂しすぎるレディ』(長島良三訳、ハヤカワ・ミステリ、1983年) 1985年 ディディエ・デナンクス 『記憶のための殺人』(堀茂樹訳、草思社、1995年) 1987年 ジャック・サドゥール 『太陽の下、三死体』(長島良三訳、新潮文庫、1988年) 1994年 ジャン=ジャック・フィシュテル 『私家版』(榊原晃三訳、東京創元社、1995年 / 創元推理文庫、2000年) 1997年 ブリジット・オベール 『森の死神』(香川由利子訳、ハヤカワ・ミステリ文庫、1997年) 2001年 ミシェル・クレスピ 『首切り』(山中芳美訳、ハヤカワ・ミステリ文庫、2002年) ベルギーの出版社が刊行したフランス語作品も授賞対象になる。A・P・デュシャトーはベルギーのフランス語作家で、『五時から七時までの死』はブリュッセルの出版社が刊行し、フランス推理小説大賞を受賞した。 その他の主な受賞者 レオ・マレ(1948年)、ピエール・シニアック(1981年)、ルネ・ベレット(1984年)、トニーノ・ベナキスタ(トニーノ・ブナキスタ)(1992年)、ジルベール・シヌエ(2004年)、ヴィルジニ・ブラック(2004年) +2004年ごろの受賞者をめぐる混乱 2004年ごろの受賞者をめぐる混乱 フランス語作品部門は秋に、翻訳作品部門は春に受賞作が決定していたが、それが2004年ごろから同時に発表されるようになったらしく、2004年前後には「受賞者」「受賞年」「受賞年度」などに混乱が見られる。ジルベール・シヌエとヴィルジニ・ブラックはネット上のリストでは2004年に「同時受賞」とされていることが多いが、ジルベール・シヌエは2003年10月に(2004年度受賞者として)同賞を受賞している(当時の報道記事1、当時の報道記事2)。そしてヴィルジニ・ブラックの受賞はその翌年の2004年10月だと思われる。メスプレード事典ではジルベール・シヌエが「2004」、ヴィルジニ・ブラックが「2005」。ジルベール・シヌエの受賞(2003年10月)までは「年度」表記であり、ヴィルジニ・ブラックの受賞(2004年10月?)からは受賞した「年」で表記されるようになった、ということだと思われる。 +デオン・マイヤーの受賞作をめぐる混乱 デオン・マイヤーの受賞作をめぐる混乱 デオン・マイヤー(デオン・メイヤー)が2003年にどの作品でフランス推理小説大賞(翻訳作品部門)を受賞したかについては、情報に混乱がある。受賞作は作家自身のサイトでは『Dead before Dying』(仏題『Jusqu au Dernier』、アフリカーンス語原題『Feniks』)とされており、同様に記載しているミステリファンサイトもあるが、一方でメスプレード事典では受賞作を『Dead at Daybreak』(仏題『Les Soldats de l aube』、アフリカーンス語原題『Orion』)としており、同様に記述しているサイトも多い。 ただ、ネット上を検索してみたところ、デオン・マイヤーの『Dead before Dying』(仏題『Jusqu au Dernier』)のフランス推理小説大賞受賞を報じる当時のフランス語記事(2003年5月)が見つかったので、メスプレード事典のリストとは矛盾するが、この作品がフランス推理小説大賞を受賞していることは間違いないと思われる。2003年10月の報道でもやはり受賞作は『Dead before Dying』(仏題『Jusqu au Dernier』)である。 なお、デオン・マイヤーの上記2作品を出版しているフランスの出版社のサイトでも、やはり受賞作は『Dead before Dying』(仏題『Jusqu au Dernier』)となっている(リンク)。 フランス推理小説大賞を実は受賞していない(!?)作品 以下の作品は日本で翻訳出版された際に帯や裏表紙の作品紹介、訳者あとがきなどで「フランス推理小説大賞受賞作」とされていたものの、メスプレード事典のフランス推理小説大賞(Grand prix de littérature policière)受賞者・受賞作一覧に載っておらず、受賞が確認できないものである。 ユベール・モンテイエ『帰らざる肉体』(大久保和郎訳、ハヤカワ・ミステリ、1963年5月)裏表紙に「フランス推理小説大賞に輝く最新傑作!」とあり、『ハヤカワ・ミステリ総解説目録』の解説文にも同じ文言がある。ただ、『帰らざる肉体』の巻末解説には受賞作は『かまきり』だと書いてある。これはこの巻末解説の方が正しく、モンテイエがフランス推理小説大賞を受賞したのは『帰らざる肉体』ではなく『かまきり』である。裏表紙の記述はちょっとしたミスだろう。 『かまきり』(大久保和郎訳、ハヤカワ・ミステリ、1964年6月)の裏表紙には「フランス推理小説大賞に輝く傑作!」とある。これはもちろん正しい。 ルイ・C・トーマ『共犯の女』(野口雄司訳、ハヤカワ・ミステリ、1968年2月)ポケミスで刊行された際に、1966年度のフランス推理小説大賞受賞作とされた。(巻末解説「一九六六年度のフランス推理小説大賞を受賞」[執筆者は「N」]、裏表紙「1966年度フランス推理小説大賞に輝く異色ミステリ!」) ルイ・C・トーマ『死のミストラル』(岡村孝一訳、ハヤカワ・ミステリ、1976年9月)帯の裏面に「本書は〈クライム・クラブ〉出身の有力作家ルイ・C・トーマの最新作で、1975年度フランス推理小説大賞に輝いた。1966年作『共犯の女』に続く二度目の受賞である」と書かれている。裏表紙には「1975年度フランス推理小説大賞受賞作」、訳者あとがきには「一九七五年、フランス推理小説大賞受賞の新作である」。 『死のミストラル』は1976年のフランス・ミステリ批評家賞受賞作ではある。 モニック・マディエ『バカンスは死の匂い』(長島良三訳、角川書店、1981年) - Monique Madier, "Vacances dans un caveau" (1975)帯前面に「フランス推理小説大賞受賞」、帯の背のところに「推理小説大賞受賞作」と書かれており、訳者あとがきでは「本書は一九七五年度の“推理小説大賞”を受賞している」と書かれている。この「推理小説大賞」が「Grand prix de littérature policière」を指すことはそのあとで示されている。 フランソワ・ジョリ『鮮血の音符』(長島良三訳、角川文庫、1996年) - François Joly, "Notes de sang" (1993)帯(amazonで確認できる)には「フランス推理小説大賞、ロカール賞受賞作品」とあり、訳者あとがきではこの3作目で「フランス推理小説大賞と、偉大な法医学者エドモン・ロカールを記念して創設されたロカール賞を同時に受賞している」とされている。ロカール賞(Prix Edmond Locard)の受賞については未確認。 セルジュ・ブリュソロ『真夜中の犬』(長島良三訳、角川文庫、1998年)訳者あとがきに、「『真夜中の犬』 Le chien de minuit で一九九四年度の冒険小説大賞と、フランス推理小説大賞とを同時に受賞している。つづいて次の年に、マスク叢書から出版した『コナン・ロード、ある怪盗の秘密手帖』 Conan Lord, carnets secrets d un cambrioleur で一九九五年度のフランス推理小説大賞に選ばれている。」とある。『真夜中の犬』は冒険小説大賞の受賞作ではある。セルジュ・ブリュソロは(メスプレード事典を見る限り)フランス推理小説大賞を受賞しておらず、従って『コナン・ロード、ある怪盗の秘密手帖』も受賞作ではない。 またほかに、(日本語の)ネット上でルネ・ベレット『わが体内の殺人者』(ハヤカワ文庫NV、1992年)がフランス推理小説大賞の受賞作だと書かれていることがあるが、ルネ・ベレットがこの賞を受賞したのは未訳の別の作品である。 +ポール・アンドレオータ『ジグザグ』(ハヤカワ・ミステリ、1972年3月)巻末の受賞作一覧の誤り ポール・アンドレオータ『ジグザグ』(ハヤカワ・ミステリ、1972年3月)巻末の受賞作一覧の誤り ポール・アンドレオータ(P・アンドレオータ)『ジグザグ』(ハヤカワ・ミステリ、1972年3月)の巻末にフランス推理小説大賞のフランス語作品部門の受賞作一覧が載っているが、『メスプレード事典』とは2点食い違いがある。『ジグザグ』巻末資料では、 1956年の受賞作がジョゼフ・エイ"Terreur dans la Maison"とされている 1967年の受賞作がルイ・C・トーマ『共犯の女』とされている 『Terreur dans la Maison』は確かに1956年の受賞作だが、フランス語作品部門ではなく翻訳作品部門の受賞作である。作者はアメリカの推理作家のジョゼフ・ヘイズ(またはジョセフ・ヘイズ、Joseph Hayes)。「ジョゼフ・エイ」は「Joseph Hayes」のフランス語読み。『Terreur dans la Maison』の原題は『The Desperate Hours』で、日本では『必死の逃亡者』として1955年に早川書房より刊行されている。 1956年のフランス語作品部門の受賞作は『メスプレード事典』によれば、ミッシェル・ルブラン『殺人四重奏』とGuy Venayreの『Les petites mains de la justice』である。 1967年のフランス語作品部門の受賞作は『メスプレード事典』によれば、ジャン=ピエール・アレムの『Le Crocodile dans l escalier』である。 (それから、『ジグザグ』巻末資料では1964年の受賞作がMichel Carnalの『La Joan Morte』とされているが、正しくは『La Jeune Morte』) ミステリ批評家賞 1973年 フレッド・カサック 『殺人交叉点』(岡田真吉訳、東京創元社 クライム・クラブ第22巻、1959年)『殺人交差点』(荒川浩充訳、創元推理文庫、1979年)『殺人交叉点』(平岡敦訳、創元推理文庫、2000年) 1974年 アルセーヌ・ルパン *注 『ウネルヴィル城館の秘密』(榊原晃三訳、新潮文庫、1974年) 1976年 ルイ・C・トーマ 『死のミストラル』(岡村孝一訳、ハヤカワ・ミステリ、1976年 / ハヤカワ・ミステリ文庫、1982年) 1978年 ミシェル・グリゾリア 『海の警部』(篠原義近訳、ハヤカワ・ミステリ文庫、1982年) 1980年 ジャン・ヴォートラン 『鏡の中のブラッディ・マリー』(高野優訳、草思社、1995年) 1981年 ジャン=フランソワ・コアトムール 『引き裂かれた夜』(長島良三訳、角川文庫、1987年) 1982年 ブリス・ペルマン 『穢れなき殺人者』(荒川浩充訳、創元推理文庫、1984年) 1988年 ダニエル・ペナック 『カービン銃の妖精』(平岡敦訳、白水社、1998年) 1996年 フレッド・ヴァルガス 『死者を起こせ』(藤田真利子訳、創元推理文庫、2002年) 2000年 フレッド・ヴァルガス 『裏返しの男』(田中千春訳、創元推理文庫、2012年) 注:ボアロー=ナルスジャック その他の主な受賞者 アルベール・シモナン(1972年)、A・D・G(1977年)、アラン・ドムーゾン(1979年、2001年)、ルネ・レウヴァン(1983年)、ピエール・マニャン(1985年)、ディディエ・デナンクス(1987年)、トニーノ・ベナキスタ(トニーノ・ブナキスタ)(1992年)、ティエリー・ジョンケ(1994年、1999年) ロベール・ドゥルーズ『世界ミステリー百科』(JICC出版局、1992年10月)の「モーリス・ベルナール・アンドレーブ」の項目で、アンドレーブが1976年に『物事の最良と最悪の面』という作品でミステリ批評家賞を受賞したと書かれているが、メスプレード事典のミステリ批評家賞の項目によれば、アンドレーブはこの賞を受賞していない。 813協会賞 この賞(Trophée 813)は日本ではフランス語をそのまま使って「トロフェ813」と呼ばれたり、あるいは「トロフェ813賞」と呼ばれたり、「トロフェ」を訳して「813杯」とされたり、あるいは「813協会××賞」、「813賞」、「813ミステリ大賞」などとされたりと定訳がない。813協会が主催する賞なので、ここでは分かりやすく813協会賞と呼んでおく。 813協会(Association 813)は、ミッシェル・ルブランやアラン・ドムーゾンが中心になって1979年に設立したフランスの推理小説普及団体。もちろんその名はモーリス・ルブランのルパン物の長編小説『813』から来ている。 813協会とグルノーブル市の主催で1987年10月にグルノーブル・ミステリ祭が開催されている。松本清張はこれに招待されて参加。そのことについて書いた随筆で清張は813協会のことを「フランス推理作家協会」と書いている(松本清張「国際推理作家会議で考えたこと ネオ「本格派」小説を提唱する」『文藝春秋』1988年1月号)。 1984年 長編部門 ディディエ・デナンクス 『未完の巨人人形』(神山朋子訳、草思社、1995年) 1987年 長編部門 ダニエル・ペナック 『カービン銃の妖精』(平岡敦訳、白水社、1998年) 1995年 フランス語長編部門 ジャン=クロード・イゾ 『失われた夜の夜』(高橋啓訳、創元推理文庫、2007年) 1999年 フランス語長編部門 フレッド・ヴァルガス 『裏返しの男』(田中千春訳、創元推理文庫、2012年) 2004年 フランス語長編部門 フレッド・ヴァルガス 『汚れた手』(仮題、創元推理文庫、2014年◆予定) ※1994年より従来の「長編部門」が「フランス語長編部門」と「翻訳長編部門」の2つに分かれた。 +813協会賞 長編部門(1981~1993年)受賞作一覧 813協会賞 長編部門(1981~1993年)受賞作 1981年 マーク・ベイム(Marc Behm) Mortelle randonnée (The Eye of the Beholder, 1980) 『氷の接吻』 1982年 ピエール・マニャン(Pierre Magnan) Les Charbonniers de la mort 1983年 W・R・バーネット(William Riley Burnett) Dark hazard (Dark Hazard, 1933) 1984年 ディディエ・デナンクス(Didier Daeninckx) Le Géant inachevé 『未完の巨人人形』(神山朋子訳、草思社、1995年) 1985年 ティエリー・ジョンケ(Thierry Jonquet) La Bête et la Belle 1986年 デレク・レイモンド(Robin Cook *注) Comment vivent les morts (How the Dead Live, 1986) 1987年 ダニエル・ペナック(Daniel Pennac) La Fée carabine 『カービン銃の妖精』(平岡敦訳、白水社、1998年) 1988年 ジェイムズ・エルロイ(James Ellroy) Le Dahlia noir (The Black Dahlia, 1987) 『ブラック・ダリア』 1989年 W・R・バーネット(William Riley Burnett) Iron Man (Iron Man, 1930) 1990年 トニーノ・ブナキスタ(Tonino Benacquista) Trois carrés rouges sur fond noir 1991年 トニーノ・ブナキスタ(Tonino Benacquista) La Commedia des ratés 1992年 ジャン・ベルナール・プイ(Jean-Bernard Pouy) La Belle de Fontenay 1993年 ティエリー・ジョンケ(Thierry Jonquet) Les Orpailleurs 注:フランスのミステリ関連文献で「Robin Cook」と書いてあったら、それは日本で「ロビン・クック」と呼ばれている人物ではなく、日本で「デレク・レイモンド」と呼ばれている人物を指しているとみて間違いない。 マーク・ベイムは当時パリ在住のアメリカ人作家。作品は英語で執筆。 +813協会賞 フランス語長編部門(1994年~)受賞作一覧 813協会賞 フランス語長編部門(1994年~)受賞作 1994年 モーリス・G・ダンテック(Maurice G. Dantec) La Sirène rouge 1995年 ジャン=クロード・イゾ(Jean-Claude Izzo) Total Khéops 『失われた夜の夜』(高橋啓訳、創元推理文庫、2007年) 1996年 Jean-Jacques Reboux Le Massacre des innocents 1997年 ヤスミナ・カドラ(Yasmina Khadra) Morituri 1998年 ティエリー・ジョンケ(Thierry Jonquet) Moloch 1999年 フレッド・ヴァルガス(Fred Vargas) L Homme à l envers 『裏返しの男』(田中千春訳、創元推理文庫、2012年) 2000年 ジャン=ユーグ・オペル(Jean-Hugues Oppel) Cartago 2001年 ジョルジュ・J・アルノー(Georges-Jean Arnaud) L Étameur des morts 2002年 フレッド・ヴァルガス(Fred Vargas) Pars vite et reviens tard 2003年 Pascal Dessaint Mourir n est peut-être pas la pire des choses 2004年 フレッド・ヴァルガス(Fred Vargas) Sous les vents de Neptune 『汚れた手』(仮題、創元推理文庫、2013年予定) 2005年 Hervé Le Corre L’Homme aux lèvres de saphir 2006年 フレッド・ヴァルガス(Fred Vargas) Dans les bois éternels 2007年 Dominique Manotti Lorraine connexion 2008年 Caryl Férey Zulu 2009年 Patrick Pécherot Tranchecaille 2010年 Dominique Manotti Bien connu des services de police 2011年 Marin Ledun Les Visages écrasés 2012年 Romain Slocombe Monsieur le Commandant 『Zulu』はフランス推理小説大賞、ミステリ批評家賞も受賞。 主な複数回受賞者:ティエリー・ジョンケは3回(1985年、1993年、1998年)、トニーノ・ベナキスタ(トニーノ・ブナキスタ)は2回(1990年、1991年)受賞。フレッド・ヴァルガスは4回受賞。 +813協会賞 翻訳長編部門(1994年~)受賞作一覧 813協会賞 翻訳長編部門(1994年~)受賞作 1994年 パコ・イグナシオ・タイボ二世(Paco Ignacio Taibo II) Cosa facil (Cosa fácil, 1977) 『三つの迷宮』 1995年 デレク・レイモンド(Robin Cook) Quand se lève le brouillard rouge (Not Till the Red Fog Rises, 1994) 1996年 パトリシア・コーンウェル(Patricia Cornwell) Une mort sans nom (From Potter’s Field, 1995) 『私刑』 1997年 グレゴリー・マクドナルド(Gregory Mcdonald) Rafael, derniers jours (The Brave,1991) 『ブレイブ』 1998年 ジェイムズ・リー・バーク(James Lee Burke) Le Brasier de l ange (Burning Angel, 1995) 『燃える天使』 1999年 ドナルド・E・ウェストレイク(Donald Westlake) Le Couperet (The Ax, 1997) 『斧』 2000年 ドナルド・E・ウェストレイク(Donald Westlake) Smoke (Smoke, 1995) 2001年 ジェイムズ・エルロイ(James Ellroy) American Death Trip (The Cold Six Thousand, 2001) 『アメリカン・デス・トリップ』 2002年 デニス・ルヘイン(Dennis Lehane) Mystic River (Mystic River, 2001) 『ミスティック・リバー』 2003年 ヘニング・マンケル(Henning Mankell) Les Chiens de Riga (Hundarna i Riga, 1992) 『リガの犬たち』 2004年 デニス・ルヘイン(Dennis Lehane) Shutter Island (Shutter Island, 2003) 『シャッター・アイランド』 2005年 ジェイムズ・リー・バーク(James Lee Burke) Purple Cane Road (Purple Cane Road, 2000) 2006年 Giancarlo De Cataldo Romanzo criminale 2007年 アーナルデュル・インドリダソン(Arnaldur Indridason) La Voix 2008年 Valerio Evangelisti Nous ne sommes rien soyons tout ! 2009年 デニス・ルヘイン(Dennis Lehane) Un pays à l aube 『運命の日』 2010年 Craig Johnson Le Camp des morts 2011年 ジェイムズ・リー・バーク(James Lee Burke) La Nuit la plus longue 2012年 スチュアート・ネヴィル(Stuart Neville) Les Fantômes de Belfast 『ベルファストの12人の亡霊』 Giancarlo De Cataldo、Valerio Evangelistiはイタリアの作家 冒険小説大賞 1930年 ピエール・ヴェリー 『絶版殺人事件』(上野三郎訳、『新青年』1937年11月増刊号に掲載) 1931年 スタニスラス=アンドレ・ステーマン 『六死人』(三輪秀彦訳、創元推理文庫、1984年) 1937年 ピエール・ノール 『抵抗の街』(山口年臣訳、ハヤカワ・ミステリ、1965年) 1938年 ピエール・ボアロー 『三つの消失』(松村喜雄訳、ナルスジャック『死者は旅行中』とともに『大密室 幻の探偵小説コレクション』[晶文社、1988年]として刊行) 1948年 トーマ・ナルスジャック 『死者は旅行中』(松村喜雄訳、ボアロー『三つの消失』とともに『大密室 幻の探偵小説コレクション』[晶文社、1988年]として刊行) 1951年 オリヴィエ・セシャンイゴール・B・マスロフスキー 『まだ殺されたことのない君たち』(木々高太郎・槙悠人共訳、東都書房、1962年) 1958年 シャルル・エクスブライヤ 『パコを憶えているか』(小島俊明訳、ハヤカワ・ミステリ、1967年) 1981年 カトリーヌ・アルレー 『理想的な容疑者』(荒川浩充訳、創元推理文庫、1981年) 1988年 ポール・アルテ 『赤い霧』(平岡敦訳、ハヤカワ・ミステリ、2004年) 1994年 セルジュ・ブリュソロ 『真夜中の犬』(長島良三訳、角川文庫、1998年) 2008年 ジャック・ミリエズ 『人類博物館の死体』(香川由利子訳、ハヤカワ文庫NV、2009年) ピエール・ヴェリー『絶版殺人事件』の『新青年』1937年11月増刊号掲載時には、「仏蘭西探偵小説賞獲得!」というあおり文句が付されている。 ロベール・ドゥルーズ『世界ミステリー百科』(JICC出版局、1992年10月)の「カトリーヌ・アルレー」の項目ではカトリーヌ・アルレーの『アラーム!』が1981年度の冒険小説大賞の受賞作だと書かれているが、メスプレード事典の冒険小説大賞の項目によれば、受賞作は『理想的な容疑者』。 パリ警視庁賞 公募新人賞 1949年 フランシス・ディドロ 『月あかりの殺人者』(井上勇訳、ハヤカワ・ミステリ、1961年) 1956年 ノエル・カレフ 『その子を殺すな』(宮崎嶺雄訳、東京創元社『現代推理小説全集』第12巻、1958年 / 創元推理文庫、1961年) 1977年 ジャクマール=セネカル 『グリュン家の犯罪』(飛鳥今日子訳、ハヤカワ・ミステリ、1980年) 1978年 ピエール・マニャン 『アトレイデスの血』(三輪秀彦訳、創元推理文庫、1981年) 1983年 モーリス・ペリッセ 『メリーゴーランドの誘惑』(高野優訳、ハヤカワ・ミステリ、1984年) 1984年 ジャン・ランボレル 『マムシを殺せ』(佐宗鈴夫訳、ハヤカワ・ミステリ、1984年) 1985年 ロジェ・ラブリュス 『罪深き村の犯罪』(高野優訳、ハヤカワ・ミステリ、1991年) 1988年 フランソワ・ラントラード 『バルザック刑事と女捜査官』(高野優訳、ハヤカワ・ミステリ、1989年) 2005年 ジュール・グラッセ 『悪魔のヴァイオリン』(野口雄司訳、ハヤカワ・ミステリ、2006年) 2006年 クリステル・モーラン 『ヴェルサイユの影』(野口雄司訳、ハヤカワ・ミステリ、2007年) 2007年 フレデリック・モレイ 『第七の女』(野口雄司訳、ハヤカワ・ミステリ、2008年) 2008年 P・J・ランベール 『カタコンベの復讐者』(野口雄司訳、ハヤカワ・ミステリ、2009年) その他の主な受賞者 ルイ・C・トーマ(1957年) パリ警視庁賞には「1973年」の受賞作は存在しない。これはメスプレード事典によれば、1973年の受賞作を印刷ミスで「1974年」の受賞作として売り出してしまったためだという。これ以来、パリ警視庁賞の受賞年は翌年表示になっている。2012年11月には「2013年」の受賞作が刊行された。(1988年に刊行が始まった『このミステリーがすごい!』に1990年版が存在しないのと同じことである) 注 フランシス・ディドロ『月あかりの殺人者』(ハヤカワ・ミステリ、1961年)のあとがき(編集部N)では「北警察賞」と訳されている。 コニャック・ミステリ大賞&ボーヌ・ミステリ新人賞 コニャック・ミステリ大賞 Prix du Roman Policier du Festival de Cognac (「コニャック推理小説大賞」、「コニャック・フェスティヴァル大賞」、「コニャック市ミステリ文学賞」などとも訳される) 公募新人賞 1987年 ポール・アルテ 『第四の扉』(平岡敦訳、ハヤカワ・ミステリ、2002年) 1996年 ジャン=フランソワ・ルメール 『恐怖病棟』(長島良三訳、読売新聞社、1997年) 1997年 ジャック・バルダン 『グリシーヌ病院の惨劇』(長島良三訳、読売新聞社、1998年) 1998年 ダニエル・ジュフュレ 『スイス銀行の陰謀』(長島良三訳、中公文庫、2001年) 2001年 ベルトラン・ピュアール 『夜の音楽』(東野純子訳、集英社文庫、2002年) その他の主な受賞者 フレッド・ヴァルガス(1986年)、アンドレア・H・ジャップ(1991年)、ピエール・ルメートル(2006年) 注 「コニャック・ミステリ大賞」(コニャック・ミステリー大賞)と書かれることが多い ベルトラン・ピュアール『夜の音楽』の解説(立川直樹)および著者紹介では「コニャック推理小説大賞」 アンドレア・H・ジャップ『殺人者の放物線』(藤田真利子訳、創元推理文庫、2006年)の訳者あとがきでは「コニャック・フェスティヴァル大賞」 ピエール・ルメートル『死のドレスを花婿に』(吉田恒雄訳、柏書房、2009年)の訳者あとがきおよび著者紹介では「コニャック市ミステリ文学賞」 ロベール・ドゥルーズ『世界ミステリー百科』(JICC出版局、1992年10月)の「ミシェル・グリゾリア」の項目で、グリゾリアの『イギリス女性たちの散歩』(邦訳なし、原題『La Promenade des Anglaises』、1987年)が「コニャック・フェスティバル賞」の受賞作だと書かれているが、メスプレード事典のコニャック・ミステリ大賞の項目によればこの年の受賞作はポール・アルテの『第四の扉』である。『イギリス女性たちの散歩』は『第四の扉』と同時期にマスク叢書で刊行されているので、あるいは同賞の候補作だったりしたのだろうか。(なお、コニャック・ミステリ大賞は新人賞だが、ミシェル・グリゾリアはこれより10年ほど前にデビューしている) フレッド・ヴァルガスが2000年に『裏返しの男』で受賞したコニャック・ロマンノワール大賞は別の賞。こちらは既刊作品を対象とする賞。コニャック・ミステリ大賞と同じく、コニャック・ミステリ映画祭で授与された。 ボーヌ・ミステリ新人賞 公募新人賞。コニャック・ミステリ大賞(~2007年)の後継の賞。今のところ、受賞作の邦訳なし。 毎年4月に出版される。 +ボーヌ・ミステリ新人賞(2009年~)受賞作一覧 ボーヌ・ミステリ新人賞(2009年~)受賞作一覧 2009年 Costantini La Note noire 2010年 Sylvain Blanchot Et on dévora leur coeur 2011年 Do Raze La Mort des rêves 2012年 Olivier Gay Les talons hauts rapprochent les filles du ciel 2013年 Cyrille Legendre Quitte ou double コニャック・ロマンノワール大賞&ボーヌ・ロマンノワール大賞 コニャック・ロマンノワール大賞 フランス語作品部門の受賞作のうち日本語で読めるのは、2000年の受賞作であるフレッド・ヴァルガス『裏返しの男』のみ。 ボーヌ・ロマンノワール大賞 フランス語作品部門の受賞作の邦訳はいまのところない。 +ボーヌ・ロマンノワール大賞 フランス語作品部門(2009年~)受賞作一覧 ボーヌ・ロマンノワール大賞 フランス語作品部門(2009年~)受賞作 2009年 Caryl Ferey Zulu 2010年 Hervé Le Corre Les Coeurs déchiquetés 2011年 Joseph Incardona Lonely Betty 2012年 Marin Ledun Les Visages écrasés 2013年 Michaël Mention Sale temps pour le pays +ボーヌ・ロマンノワール大賞 翻訳作品部門(2009年~)受賞作一覧 ボーヌ・ロマンノワール大賞 翻訳作品部門(2009年~)受賞作 2009年 ジェイムズ・リー・バーク Dernier Tramway pour les Champs-Élysées 2010年 リチャード・プライス Souvenez-vous de moi 『黄金の街』 2011年 Peter Temple Un monde sous surveillance 2012年 スチュアート・ネヴィル Les Fantômes de Belfast 『ベルファストの12人の亡霊』 2013年 ジェイムズ・カルロス・ブレイク Red Grass River コニャック・ポラール・フェスティヴァル賞 コニャック・ミステリ大賞やコニャック・ロマンノワール大賞とは別の賞。 Togetter「東野圭吾『むかし僕が死んだ家』がフランスでコニャック・ミステリ大賞国際部門を受賞! (2年4か月前[2010年10月]に)」で「もう一つのコニャック・ミステリ大賞」として紹介したもの。コニャック・ポラール・フェスティヴァルで授与される賞なので、ここでは仮に「コニャック・ポラール・フェスティヴァル賞」としておく。(「ポラール」はミステリを意味するフランス語) その他 パトリシア・ハイスミス賞 - パスカル・バセ=シェルコ『ベイビー・ブルース』(長島良三訳、新潮文庫、1991年) - 1988年の第1回受賞作。公募新人賞か? (以上の賞のうち、パトリシア・ハイスミス賞と2009年開始のボーヌ・ミステリ新人賞、ボーヌ・ロマンノワール大賞はメスプレード事典に項目がない) 2010年のフランス推理小説大賞翻訳作品部門・ノミネート作 国 作者 仏題 原題 邦題 受賞 米国 William GAY La mort au crépuscule (Le Masque) Twilight 米国 Diana ABU-JABER Origine (Sonatine) Origin 米国 デイヴィッド・フルマー(David FULMER) Jass (Rivages/Thriller) Jass 米国 ジャック・オコネル(Jack O CONNELL) Dans les limbes (Rivages/Thriller) The Resurrectionist 米国 リチャード・プライス(Richard PRICE) Souvenez-vous de moi (Presses de la cité) Lush Life 黄金の街 米国 Craig JOHNSON Le camp des morts (Gallmeister-Noire) Death without Company 米国 Whitney TERRELL Le chasseur solitaire (Rivages/Thriller) The huntsman 英国 トム・ロブ・スミス(Tom Rob SMITH) Kolyma(Belfond noir) The Secret Speech グラーグ57 イタリア ジャンリーコ・カロフィーリオ(Gianrico CAROFIGLIO) Les raisons du doute (Seuil policiers) Ragionevoli dubbi ドイツ フォルカー・クッチャー(Volker KUTSCHER) Le poisson mouillé (Seuil policiers) Der nasse Fisch 濡れた魚 スウェーデン ヨハン・テオリン(Johan THEORIN) L Echo des morts (Albin Michel) Skumtimmen 黄昏に眠る秋 アイスランド Stefan MANI Noir océan (Gallimard-Série noire) Skipid 日本 島田荘司(Soji SHIMADA) Tokyo Zodiac Murders (Rivages/Thriller) 占星術殺人事件 フランス推理小説大賞・ミステリ批評家賞・813協会賞を受賞した非英語圏作品 フランス推理小説大賞 1968年 イタリア ジョルジョ・シェルバネンコ À tous les râteliers Traditori di tutti 裏切者 1970年 ギリシャ アンドニス・サマラキス La Faille Το λάθος きず 1971年 デンマーク アーナス・ボーデルセン Crime sans châtiment Hændeligt uheld 轢き逃げ人生 1979年 ポーランド スタニスワフ・レム Le Rhume Katar 枯草熱(こそうねつ) 1981年 スペイン マヌエル・バスケス・モンタルバン Marquises, si vos rivages Los Mares del sur 楽園を求めた男 1993年 スペイン アルトゥーロ・ペレス=レベルテ Le Tableau du maître flamand La Tabla de Flandes フランドルの呪画(のろいえ) 2003年 南アフリカ共和国 デオン・マイヤー Jusqu au Dernier Feniks 2007年 アイスランド アーナルデュル・インドリダソン La Voix Röddin 2008年 スウェーデン カミラ・レックバリ La Princesse des glaces Isprinsessan 氷姫 2011年 イスラエル イシャイ・サリッド(Yishai Sarid) Le Poète de Gaza Limassol デオン・マイヤー(デオン・メイヤー)はアフリカーンス語で執筆する作家 イシャイ・サリッドはヘブライ語で執筆する作家 ミステリ批評家賞 1988年 ドイツ ホルスト・ボゼツキー Robin des bois est mort Kein Reihenhaus für Robin Hood 1993年 スペイン フランシスコ・ゴンサレス=レデスマ La dame de Cachemire La dama de Cachemira 1999年 イタリア アンドレア・カミッレーリ La Forme de l eau La forma dell acqua 2000年 スウェーデン ヘニング・マンケル Le Guerrier Solitaire Villospår 目くらましの道 2002年 ロシア ボリス・アクーニン Azazel Азазель 堕ちた天使 アザゼル 2004年 南アフリカ共和国 デオン・マイヤー Les soldats de l aube Orion 2006年 アイスランド アーナルデュル・インドリダソン La Cité des jarres Mýrin 湿地 2007年 スペイン フランシスコ・ゴンサレス=レデスマ Cinq femmes et demie Cinco mujeres y media デオン・マイヤー(デオン・メイヤー)はアフリカーンス語で執筆する作家 813協会賞 1994年 メキシコ パコ・イグナシオ・タイボ二世 Cosa facil Cosa fácil 三つの迷宮 2003年 スウェーデン ヘニング・マンケル Les Chiens de Riga Hundarna i Riga リガの犬たち 2006年 イタリア ジャンカルロ・デ・カタルド(Giancarlo De Cataldo) Romanzo criminale Romanzo criminale 2007年 アイスランド アーナルデュル・インドリダソン La Voix Röddin 2008年 イタリア ヴァレリオ・エヴァンジェリスティ(Valerio Evangelisti) Nous ne sommes rien, soyons tout! Noi saremo tutto カナダ・ケベック州のミステリ賞 カナダのケベック州はカナダのなかで唯一、フランス語のみを公用語とする州であり、カナダのほかの地域ともフランスとも違う独自の「フランス語ミステリ」の歴史があるようである。たとえば1940年代から60年代にかけては、「フランス系カナダ人のアルセーヌ・ルパン」こと怪盗紳士ギイ・ヴェルシェール(Guy Verchères)が活躍する小説シリーズが多数書かれていたそうだ。複数の作家が書き継ぐニック・カーターやセクストン・ブレイクの方式で書かれたもののようである。 そんなケベック州では2001年にサン・パコーム推理小説協会(Société du roman policier de Saint-Pacôme)が設立されており、同州でフランス語で出版されたミステリ小説の年間最優秀作に対してサン・パコーム賞(Prix Saint-Pacôme)を授与している。サン・パコーム(聖パコーム)は町の名前である。 この協会はほかに、短編ミステリ公募賞のリヴィエール=ウエル賞も主催している。リヴィエール=ウエルはサン・パコームを流れる川の名前である。 また、2001年創刊のケベック州のミステリ雑誌『アリバイ』(フランス語雑誌)は短編ミステリ公募賞のアリバイ賞(Prix Alibis)を主催している。 ほかに、カナダ推理作家協会賞(アーサー・エリス賞)にもフランス語作品部門がある。 他言語圏のミステリ賞を受賞したフランス語圏ミステリ イギリス 英国推理作家協会(CWA)ゴールド・ダガー賞受賞・候補歴受賞:1968年 - セバスチャン・ジャプリゾ『新車の中の女』(最優秀外国作品賞) 候補:2005年 - フレッド・ヴァルガス『裏返しの男』 英国推理作家協会(CWA)インターナショナル・ダガー賞受賞・候補歴受賞:2006年 - フレッド・ヴァルガス『死者を起こせ』 候補:2006年 - ドミニク・マノッティ(Dominique Manotti) "Dead Horsemeat" 候補:2006年 - ヤスミナ・カドラ "Autumn of the Phantoms" 受賞:2007年 - フレッド・ヴァルガス "Wash This Blood Clean From My Hand" 候補:2007年 - ヤスミナ・カドラ『テロル』 受賞:2008年 - ドミニク・マノッティ(Dominique Manotti) "Lorraine Connection" 候補:2008年 - フレッド・ヴァルガス "This Night s Foul Work" 受賞:2009年 - フレッド・ヴァルガス『青チョークの男』 候補:2010年 - トニーノ・ベナキスタ "Badfellas" 候補:2011年 - ジャン=フランソワ・パロ "The Saint-Florentin Murders" 候補:2011年 - フレッド・ヴァルガス "An Uncertain Place" ※最優秀外国作品賞 - 1964年から1969年まで、イギリスの作品がゴールド・ダガー賞を受賞した際にはそれとは別に最優秀外国作品賞が、イギリス以外の作品が受賞した際には最優秀英国作品賞が選出されていた。 ドイツ ドイツ・ミステリ大賞2001年 1位 - ジャン=クロード・イゾ "Chourmo" 2002年 2位 - ヤスミナ・カドラ "L Automne des chimères" 2004年 1位 - フレッド・ヴァルガス "Pars vite et reviens tard" 2011年 3位 - ドミニク・マノッティ(Dominique Manotti) "Lorraine Connection" 北欧 スウェーデン推理作家アカデミー 最優秀翻訳ミステリ賞1981年 - セバスチアン・ジャプリゾ『殺意の夏』 1983年 - ピエール・マニャン "Le commissaire dans la truffière" 2006年 - フィリップ・クローデル『灰色の魂』 デンマーク推理作家アカデミー パレ・ローゼンクランツ賞(最優秀翻訳ミステリ賞)2011年 - ジャン=クリストフ・グランジェ "Miserere" フィンランド・ミステリ協会 外国推理作家賞2008年 - フレッド・ヴァルガス 関連ページ フランス・ミステリ必読30冊(『ミステリマガジン』2003年7月号) 非英語圏ミステリ各種リスト北欧ミステリ邦訳一覧 南欧ミステリ邦訳一覧 ポケミス非英語圏作品一覧 創元推理文庫海外ミステリ非英語圏作品一覧 年間ミステリランキング 非英語圏作品一覧 非英語圏ミステリ2013年の邦訳出版一覧 『ミステリマガジン』洋書案内〈世界篇〉で紹介された本とその邦訳状況 ヨーロッパの推理小説 - ヨーロッパの推理小説に関する日本語文献の一覧 フランス語に翻訳された日本の推理小説/ミステリ
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ここでいう「中国ミステリ」とは、「中国の作家が書いたオリジナルミステリ」のことであって、「中国を舞台にしたミステリ」のことではありません。 1.中国ミステリ概観 中国ミステリ史 『中国ミステリ史 第一章』(19世紀末~1910年代) 『中国ミステリ史 第二章』(1910年代~1940年代) 『中国ミステリ史 第三章』(1940年代末~1970年代) 『中国ミステリ史 第四章』(1970年代末~1990年代) 『中国ミステリ史 第五章』(1990年代末~21世紀初頭) 『中国ミステリ史 第六章』(現代) 中国ミステリを知るための日本語文献 中国ミステリについて知るための資料リスト - 文献リスト+解説。最近は更新していません。 中国ミステリ史 参考文献 - 中国推理小説120年の歴史 2.実際に中国ミステリを読んでみたい方へ 邦訳 中国ミステリ 読書案内 東方のホームズが活躍する中国の短編探偵小説、張慶霖「無名飛盗」 原書 中国のミステリ作家・御手洗熊猫の長編推理小説『島田流殺人事件』 中国で刊行されているミステリ雑誌の、各号の内容紹介ページへのリンク中国のミステリ雑誌『歳月・推理』 公式サイト各号へのリンク集 中国のミステリ雑誌『推理世界』 公式サイト各号へのリンク集 3.日本ミステリ in 中国 2009年に中国で刊行された日本の推理小説 (2008年・2009年の中国のミステリ刊行状況 含む) 4.その他 この推理小説を邦訳してほしい! (中国ミステリ編) 台湾ミステリ紹介 目次へ 韓国ミステリ紹介 目次へ
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2010年11月5日作成 最終更新:2010年11月6日 ミステリー板のスレッド「2chが選ぶこのミステリーがすごい!」より。 対象作品は奥付表記が2005年11月~2006年10月の広義のミステリー作品 投票者は6作品以内で順位をつけて投票すること 1位は10点、2位は9点~6位は5点で集計 各作品への1行コメント集 国内編/海外編 ※引用したレス内での作品名や著者名の誤表記に関しては、特に断りなく訂正している場合がある。 48 :集計人マジック ◆HAGEkUFLrE :2007/01/16(火) 00 54 32 ID AtJT+78d というわけで、2chが選ぶこのミステリーがすごい! 集計結果発表です このようになりました 1位 道尾秀介「シャドウ」56P 2位 三津田信三「厭魅の如き憑くもの」46P 3位 米澤穂信「夏期限定トロピカルパフェ事件」43P 4位 乙一「銃とチョコレート」37P 5位 道尾秀介「骸の爪」34P 6位 道尾秀介「向日葵の咲かない夏」28P 6位 海堂尊「チーム・バチスタの栄光」28P 8位 大山誠一郎「仮面幻双曲」27P 9位 宮部みゆき「名もなき毒」26P 10位 法月綸太郎「怪盗グリフィン、絶体絶命」24P 49 :集計人マジック ◆HAGEkUFLrE :2007/01/16(火) 00 57 19 ID AtJT+78d 貫井徳郎「空白の叫び」23P 西尾維新「DEATH NOTE アナザーノート ロサンゼルスBB連続殺人事件」23P 香納諒一「贄の夜会」22P 平山夢明「独白するユニバーサル横メルカトル」20P 三津田信三「凶鳥の如き忌むもの」19P 石持浅海「顔のない敵」15P 鳥飼否宇「激走 福岡国際マラソン」13P 島田荘司「UFO大通り」13P 50 :集計人マジック ◆HAGEkUFLrE :2007/01/16(火) 00 58 12 ID AtJT+78d 9P 井上夢人「the TEAM」 劇団ひとり「陰日向に咲く」 北國浩二「夏の魔法」 8P 大倉崇裕「福家警部補の挨拶」 島田荘司「犬坊里美の冒険」 小川一水「天涯の砦」 7P 伊坂幸太郎「陽気なギャングの日常と襲撃」 深谷忠記「毒」 田中啓文「落下する緑」 柳広司「トーキョー・プリズン」 51 :集計人マジック ◆HAGEkUFLrE :2007/01/16(火) 01 00 51 ID AtJT+78d 6P 京極夏彦「邪魅の雫」 山本弘「アイの物語」 今邑彩「いつもの朝に」 5P 大岩正幸「ポワロック氏の事件簿 迷宮のレティーシア」 建倉圭介「デッドライン」 綾辻行人「びっくり館の殺人」 薬丸岳「闇の底」 辻村深月「ぼくのメジャースプーン」 我孫子武丸、他「気分は名探偵」 52 :集計人マジック ◆HAGEkUFLrE :2007/01/16(火) 01 03 40 ID AtJT+78d 海外は票数の都合で点数のみ デイヴィッド・アレクサンダー「絞首人の一ダース」26P マージェリー・アリンガム「屍衣の流行」10P ジェイムズ・カルロス・ブレイク「荒らぶる血」10P ハーラン・コーベン「イノセント」9P ミルワード・ケネディ「スリープ村の殺人者」8P P.G. ウッドハウス「エムズワース卿の受難録」8P アダム・ファウアー「数学的にありえない」7P ジャック・リッチー「10ドルだって大変だ」7P リチャード・ハル「善意の殺人」7P ロジャー・スカーレット「ローリング邸の殺人」6P ラング・ルイス「死のバースデイ」6P リック・リオーダン「殺人鬼オーストゥンに帰る」6P リチャード・マシスン「不思議の森のアリス」5P クリフォード・ウィッティング「同窓会にて死す」5P リチャード・マシスン「奇術師の密室」5P
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2010年11月5日作成 最終更新:2010年11月6日 ミステリー板のスレッド「2chが選ぶこのミステリーがすごい!2006 」より。 対象作品は奥付表記が2004年11月~2005年10月の広義のミステリー作品 投票者は6作品以内で順位をつけて投票すること 1位は10点、2位は9点~6位は5点で集計 各作品への1行コメント集 国内編/海外編:なし ※引用したレス内での作品名や著者名の誤表記に関しては、特に断りなく訂正している場合がある。 113 :1:2006/02/01(水) 09 39 57 ID AxMVXwNx おまたせしました。2chが選ぶこのミステリーがすごい!2006 国内編のTOP10発表です。全14票でした 1位 「容疑者Xの献身」東野圭吾 69点 2位 「扉は閉ざされたまま」石持浅海 36点 3位 「模像殺人事件」佐々木俊介 33点 3位 「交換殺人には向かない夜」東川篤哉 33点 5位 「女王様と私」歌野晶午 28点 5位 「犬はどこだ」米澤穂信 28点 7位 「神様ゲーム」麻耶雄嵩 24点 8位 「クドリャフカの順番」米澤穂信 23点 9位 「死神の精度」伊坂幸太郎 22点 10位 「シャングリ・ラ」池上永一 20点 10位 「少女には向かない職業」桜庭一樹 20点 10位 「ギブソン」藤岡真 20点 114 :1:2006/02/01(水) 09 43 17 ID AxMVXwNx 11位以下の結果はこちら 13位 「『ギロチン城』殺人事件」北山猛邦 17点 14位 「BG、あるいは死せるカイニス」石持浅海 16点 15位 「弥勒の掌」我孫子武丸 13点 15位 「モーダルな事象」奥泉光 13点 17位 「雨恋」松尾由美 11点 18位 「てるてるあした」加納朋子 10点 18位 「新リア王」高村薫 10点 18位 「天の前庭」ほしおさなえ 10点 115 :1:2006/02/01(水) 09 45 14 ID AxMVXwNx 9点 「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」桜庭一樹 「摩天楼の怪人」島田荘司 「孤宿の人」宮部みゆき 「バースト・ゾーン―爆裂地区」吉村萬壱 8点 「やさしい死神」大倉崇裕 「マルタ・サギーは探偵ですか? (2)」 野梨原花南 「ハイドゥナン」藤崎慎吾 「旧宮殿にて」三雲岳斗 7点 「夜市」恒川光太郎 「館島」東川篤哉 「トリックスターズ」久住四季 「天使のナイフ」薬丸岳 6点 「魔王」伊坂幸太郎 「隠蔽捜査」今野敏 「HEARTBEAT」小路幸也 「痙攣的 モンド氏の逆説」鳥飼否宇 「さまよう刃」東野圭吾 「果てしなき渇き」深町秋生 「春期限定いちごタルト事件」米沢穂信 5点 「九月は謎×謎修学旅行で暗号解読」霧舎巧 「破裂」久坂部羊 122 :名無しのオプ:2006/02/01(水) 10 28 57 ID AxMVXwNx 続いて海外編ですが、4票だけなので順位はつけず点数だけにします 18 「アプルビイズ・エンド」マイケル.イネス 12 「愚か者の祈り」ヒラリー・ウォー 10 「春を待つ谷間で」S.J.ローザン 10 「謀殺の火」 S.H.コーティア 10 「エラリー・クイーンの国際事件簿」エラリー・クイーン 10 「サルバドールの復活」 ジェレミー・ドロンフィールド 9 「クライム・マシン」ジャック・リッチー 9 「ヴィンテージ・マーダー」 ナイオ・マーシュ 8 「ストップ・プレス」マイクル・イネス 8 「最後の一壜」S.エリン 8 「悪女パズル」パトリック クェンティン 8、 「編集者を殺せ」レックス・スタウト 7 「どんがらがん」アヴラム・デイヴィッドスン 7 「ゴア大佐第三の事件~醜聞の館」リン・ブロック 7 「カーテンの陰の死」ポール・アルテ 7 「比類なきジーヴス」 P.G. ウッドハウス 6 「殺人小説家」 D. ハンドラー 6 「シシリーは消えた」アントニイ・バークリー 5 「アレン警部登場」ナイオ マーシュ 5 「断崖は見ていた」ジョセフィン・ベル 5 「最後の審判の巨匠」』レオ・ペルッツ
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2010年4月19日 (最終更新日:2011年6月8日) 中国のミステリ雑誌『歳月・推理』公式サイトの、各号の内容紹介ページへのリンク。 『歳月・推理』は、B5サイズで各号150ページ前後。 中国の書籍が買える日本のネット書店「書虫」では、送料手数料込みで1冊800円ほどで買えます。(前に1冊購入しました) ミステリ読者で、大学その他で中国語を勉強している・したことがあるという方は、購入してみてはいかがでしょう。 (ネット書店「書虫」を通じての年間購読料は8760円だそうです(2009年9月問い合わせ)) ※日本と同じく、数字は1ヶ月ずれます。たとえば、2010年5号=2010年4月発売、となっています。 2008年 2008年9号より、値段が2元高くなってリニューアル。リニューアル号は島田荘司特集号。表紙は2008年11号より刷新して現在の雰囲気に。 (2008年9号以前のもののリンクは略) ■2008年9号 島田荘司インタビュー(上) 杜撰「悲剧的稻草人」(悲劇的稲草人) 台湾作品: 林斯諺「雾影庄杀人事件」(霧影荘殺人事件) ■2008年10号 島田荘司インタビュー(下) 御手洗熊猫「世俗边缘的歌者」(世俗辺縁的歌者) ■2008年11号 台湾作品: 凌徹「幽灵交叉点」(幽霊交叉点) (日本では東京創元社『ミステリーズ!』Vol.29(2008年6月)に掲載された) ■2008年12号 台湾作品: 藍霄「你不乖」 2009年 ■2009年1号 水天一色「丑小鹅」(丑小鵝)、杜撰「消失在二十六楼的男人」 台湾作品: 林斯諺「看不见的密室」(看不見的密室) ■2009年2号 台湾作品: 藍霄「自杀的尸体」(自殺的屍体) 推理の旅 第4回: 神戸/日本の探偵小説発祥の地 ■2009年3号 杜撰「饕餮兽」(饕餮獣) 台湾作品: 林斯諺「羽球场的亡灵」(羽球場的亡霊) 推理の旅 第5回: 大阪/江戸川乱歩 ■2009年4号 ■2009年5号 ■2009年6号 ■2009年7号 御手洗熊猫「二律背反的诅咒」(二律背反的詛呪) 甲賀三郎「血液型殺人事件」 ■2009年8号 ■2009年9号 水天一色「我这样的人」、御手洗熊猫「玫瑰与十三个谜」(玫瑰与十三個謎) ■2009年10号 御手洗熊猫「雪地怪圈」(雪地怪圏) ■2009年11号 水天一色「输给爱情」(輸給愛情) 天蝎小猪氏による日本のミステリ雑誌紹介 ■2009年12号 台湾作品: 寵物先生「犯罪红线」(犯罪紅線)、既晴「考前计划」(考前計劃) 2010年 ■2010年1号 ■2010年2号 台湾作品: 林斯諺「影子的恋情」 ■2010年3号 杜撰「红衣鬼」(紅衣鬼) 寵物先生による鮎川哲也賞受賞パーティー訪問記 水天一色『蝶の夢』日本刊行記念インタビュー (→公式サイト上でも読める http //mysteryworld.cn/shownews.asp?news_id=304) ■2010年4号 台湾作品: 寵物先生「名为杀意的观察报告」(名為殺意的観察報告) 天蝎小猪氏による台湾のミステリ作家 既晴 インタビュー ■2010年5号 台湾作品: 林斯諺「偷走你的心」 藍霄『天人菊殺人事件』推薦文(中国大陸部で4月刊) ■2010年6号 ■2010年7号 台湾作品:冷言「空家」 ■2010年8号 ■2010年9号 ■2010年10号 ■2010年11号 ■2010年12号 2011年 ■2011年1号 ■2011年2号 ■2011年3号 ■2011年4号 ■2011年5号 ■2011年6号 関連記事 中国のミステリ雑誌『推理世界』 公式サイト各号へのリンク集 中国ミステリ紹介 目次へ
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韓国のミステリ雑誌『季刊ミステリ』 目次日本語訳 2010年4月22日 韓国推理作家協会が刊行する、韓国唯一のミステリ専門誌『季刊ミステリ』の目次の(一部の)日本語訳です。 季刊ミステリ?号 (2003年夏) http //www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=6000082885 季刊ミステリ?号 (2003年冬) http //www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=6000106903 季刊ミステリ8号 (2005年夏) http //www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=6000149693 季刊ミステリ9号 (2005年秋) 綾辻行人「館シリーズ」特集 季刊ミステリ10号 (2005年冬) 連続殺人とプロファイリング特集 季刊ミステリ11号 (2006年春) http //www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?isbn=6000179744 季刊ミステリ12号 (2006年夏) http //www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=6000191334 季刊ミステリ13号 (2006年秋) http //www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?isbn=6000197803 季刊ミステリ14号 (2006年冬) http //www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=6000206688 季刊ミステリ15号 (2007年春) http //www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=6000220896 季刊ミステリ16号 (2007年夏) http //www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=6000231029 季刊ミステリ17号 (2007年秋) http //www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=6000240590 季刊ミステリ18号 (2007年冬) 季刊ミステリ19号 (2008年春) 季刊ミステリ20号 (2008年夏) 特集 日本の推理小説 季刊ミステリ21号 (2008年秋) 特集 推理小説の黄金時代 季刊ミステリ22号 (2008年冬) 特集 2008年推理小説総まとめ 季刊ミステリ23号 (2009年春) 特集 世界のミステリ文学賞 季刊ミステリ24号 (2009年夏) http //www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=6000366813 季刊ミステリ25号 (2009年秋) http //www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=6000366818 季刊ミステリ26号 (2009年冬) http //www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=6000403702 季刊ミステリ27号 (2010年春) http //www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=6000403704 季刊ミステリ28号 (2010年夏) http //www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=6000414250 季刊ミステリ29号 (2010年秋) http //www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?ISBN=6000437857 季刊ミステリ30号 (2010年冬) ?? 季刊ミステリ31号 (2011年春) http //www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?isbn=6000454161 季刊ミステリ32号 (2011年夏) http //www.aladin.co.kr/shop/wproduct.aspx?isbn=6000477291 韓国ミステリ紹介 目次へ
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2014年9月3日 ブログ「翻訳ミステリー大賞シンジケート」に寄稿した「オランダとフランドルのミステリー賞」も参照のこと。 Index オランダ フランドル オランダ ヤンウィレム・ヴァン・デ・ウェテリンク(Janwillem van de Wetering、1931-2008)フライプストラ警部補&デ・ヒール巡査部長シリーズ長編『アムステルダムの異邦人』(池央耿訳、創元推理文庫、1981年1月) 『オカルト趣味の娼婦』(池央耿訳、創元推理文庫、1981年5月) 別題『キュラソー島から来た女』(池央耿訳、ごま書房 Goma novels、1976年) 『自殺好きの死体』(吉野美恵子訳、ハヤカワ・ミステリ、1977年11月) 『大道商人の死』(池央耿訳、創元推理文庫、1987年5月) フライプストラ警部補&デ・ヒール巡査部長シリーズ短編「死の卵」(『EQ』1979年7月号) / 『16品の殺人メニュー』新潮文庫 「マネキンと機関銃」(『EQ』1982年11月号) 「青は死の色」(『EQ』1984年7月号) 「鍵は6」(『EQ』1985年11月号) 「ラヴェラーが行く」(『EQ』1987年7月号) / 『ネコ好きに捧げるミステリー』光文社文庫 斎藤警部シリーズ「斎藤警部の小さな悟り」(『ミステリマガジン』1982年11月号) 「20銭切手」(『EQ』1983年5月号) ティム・クラベー(Tim Krabbé、1943- )『失踪』(矢沢聖子訳、日本放送出版協会、1993年10月、著者名表記「ティム・クラベ」) 『マダム・20(トゥエンティ)』(各務有二訳、青山出版社、1996年5月) 『洞窟』(西村由美訳、アーティストハウス、2002年8月) トーマス・ロス(Roel Janssen、1947- )『グレタ・ガルボに似た女』(木村由利子訳、角川文庫、1993年11月) - スウェーデンのマイ・シューヴァルとの共著 ロエル・ヤンセン(Roel Janssen、1947- )『ユーロ 贋札に隠された陰謀』(小岡礼子、大塚仁子訳、インターメディア出版、2001年12月) ◆短編のみ邦訳されている作家 ウィリー・コルサリ(Willy Corsari、1897-1998)「急行列車殺人事件」(『新青年』1935年8月増刊号[16巻10号]、著者名表記「リイ・コルサリ」) クリス・リッペン(Chris Rippen、1940- )「芸術」(『ミステリマガジン』1999年3月号) フランドル フランドル(=ベルギー北部のオランダ語使用地域)のミステリ小説の邦訳 ボブ・メンデス(Bob Mendes、1928- )「国王への報告書」(『ミステリマガジン』1999年3月号) 関連ページ オランダ推理小説略史/日蘭ミステリ交流史 シャーロック・ホームズの異郷のライヴァルたち(3) ヨーロッパ諸国編 オランダ語に翻訳された日本の推理小説/ミステリ 北欧ミステリ邦訳一覧 南欧ミステリ邦訳一覧 ドイツ語圏ミステリ邦訳一覧 ロシア・中東欧ミステリ邦訳一覧 中南米ミステリ邦訳一覧 東アジアミステリ邦訳一覧 東南・南アジアミステリ邦訳一覧 中東ミステリ邦訳一覧 アフリカミステリ邦訳一覧 非英語圏ミステリ各種リスト
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2010年11月5日作成 最終更新:2010年11月6日 ミステリー板のスレッド「2chが選ぶこのミステリーがすごい!」より。 対象作品は奥付表記で2006年11月~2007年10月の期限内に発行された広義のミステリー作品。 6作品以内で順位をつけて投票すること。 1位=10点、2位=9点~6位=5点で集計。 各作品への1行コメント集 国内編/海外編 ※引用したレス内での作品名や著者名の誤表記に関しては、特に断りなく訂正している場合がある。 215 :奇跡島の集計人 ◆HAGEkUFLrE :2008/01/21(月) 03 46 06 ID sLzyUeQ2 おまたせしました。2chが選ぶこのミステリーがすごい!2008年版 集計結果発表です。 このようになりました。 国内編【24票】 1位 三津田信三「首無の如き祟るもの」200P 2位 米澤穂信「インシテミル」100P 3位 歌野晶午「密室殺人ゲーム王手飛車取り」86P 4位 有栖川有栖「女王国の城 」59P 5位 冲方丁「マルドゥック・ヴェロシティ」56P 6位 近藤史恵「サクリファイス」55P 7位 島田荘司「リベルタスの寓話」42P 8位 桜庭一樹「赤朽葉家の伝説」38P 9位 今野敏「果断-隠蔽捜査2-」37P 9位 柄刀一「密室キングダム」37P 11位 石崎幸二「首鳴き鬼の島」35P 12位 佐々木譲「警官の血」23P 12位 石持浅海「心臓と左手」23P 14位 北山猛邦「少年検閲官」20P 14位 道尾秀介「ソロモンの犬」20P 14位 深水黎一郎「ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ !」20P 17位 古野まほろ「天帝の愛でたまう孤島」16P 18位 伊藤計劃「虐殺器官」15P 18位 西澤保彦「収穫祭」15P 20位 石持浅海「Rのつく月には気をつけよう」14P 216 :奇跡島の集計人 ◆HAGEkUFLrE :2008/01/21(月) 03 50 39 ID sLzyUeQ2 11P 関田涙「晩餐は檻の中で」 山口芳宏「雲上都市の大冒険」 9P 北川歩実「長く冷たい眠り」 山沢晴雄「離れた家」 8P 伊坂幸太郎「フィッシュストーリー」 7P 霧舎巧「新本格もどき」 桜庭一樹「私の男」 6P 海堂尊「ブラックペアン1988」 貫井徳郎「夜想」 5P 乾ルカ「夏光」 歌野晶午「ハッピーエンドにさよならを 桐野夏生「メタボラ」 古野まほろ「天帝のつかわせる御矢」 道尾秀介「片眼の猿」 山口雅也「ステーションの奥の奥 米澤穂信「遠まわりする雛」 217 :奇跡島の集計人 ◆HAGEkUFLrE :2008/01/21(月) 03 53 13 ID sLzyUeQ2 【海外編】10票 1位 アン・クリーヴス「大鴉の啼く冬」34P 2位 セオドア ロスコー「死の相続」28P 3位 ヘニング・マンケル「目くらましの道」23P 4位 ポール・アルテ「狂人の部屋}22P 5位 ウィリアム・ブリテン「ジョン・ディクスン・カーを読んだ男」18P 5位 ヘンリー・ウェイド「議会に死体」18P 5位 スーザン・ギルラス「蛇は嗤う」18P 8位 マージェリー・アリンガム「クロエへの挽歌」16P 9位 D・M・ディヴィアン「悪魔はすぐそこに」15P 9位 グラディス・ミッチェル「ウォンドルズ・パーヴァの謎」15P 218 :奇跡島の集計人 ◆HAGEkUFLrE :2008/01/21(月) 03 54 49 ID sLzyUeQ2 12P ジョゼフ・ウォンボー「ハリウッド警察25時」 10P ポール・ドハティー「赤き死の訪れ」 ピーター・トレイメン「幼き子らよ、我がもとへ」 ブライアン・フリーマン「インモラル」 コーマック・マッカーシー「血と暴力の国」 9P ロバート・シェイ&ロバート・A・ウィルスン「イルミナティ」 ロバート・トゥーイ 「物しか書けなかった物書き」 ロバート・ファン・ヒューリック「東方の黄金」 8P マイケル・イネス「アリントン邸の怪事件」 シーバリー・クイン「グランダンの怪奇事件簿」 マシュー・パール「ポー・シャドウ」 ウィリアム・ランデイ 「ボストン・シャドウ」 ジャック・リッチー「ダイヤルAを回せ」 219 :奇跡島の集計人 ◆HAGEkUFLrE :2008/01/21(月) 03 56 49 ID sLzyUeQ2 7P マイケル・イネス「証拠は語る」 クリストファー・ブッシュ「失われた時間」 P・D・ジェイムズ「灯台」 マルコス・M・ビジャトーロ「殺人図像学」 レジナルド・ヒル「異人館」 ジャネット・ターナー・ホスピタル「暗号名サラマンダー」 エドワード・D・ホック「サム・ホーソンの事件簿Ⅴ」 クレイグ・ラッセル「血まみれの鷲」 6P エドガー・ウォーレス「正義の四人/ロンドン大包囲網」 ミネット・ウォルターズ「病める狐」 トマス・H・クック「石のささやき」 5P サラ・ウォーターズ「夜愁」 ジェス ウォルター「市民ヴィンス」 ジャック カーリイ「デス・コレクターズ」 セバスチャン・フィツェック「治療島」 クリストファー・プリースト「双生児」 ジョン・ロード 「ハーレー街の死」
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登録日:2018/05/15 Tue 00 25 33 更新日:2024/04/07 Sun 21 30 06NEW! 所要時間:約 15 分で読めます ▽タグ一覧 アリバイ オカルト サスペンス ジャンル トリック ミステリー 刑事 刑事ドラマ 創作 密室 小説 怪盗 探偵 探偵小説 推理小説 推理漫画 日常の謎 殺人事件 読者への挑戦状 ミステリーとは、フィクションのジャンルの一つ。 「作中で何かしらの謎が提示され、それを解き明かす」という形式の作品。 一般的には「推理小説」のことを指すが、一般名詞としては「神秘」「不思議」「秘密」などの意味もある単語でもある。 その複数の意味の中で、秘密=謎を追求する推理小説のことを特にミステリーと呼んでいるのであり、推理小説以外を指すこともある。 だからいきなりUMAや宇宙人が出てきたりしても「こんなのミステリーじゃない!」って叫ぶと恥ずかしいぞ! 例えば少女漫画誌『ミステリー』は90年代前半頃までは心霊ものが中心であったし、 学研のオカルト雑誌『ムー』は今も昔も「ミステリーマガジン」を標榜している。 あと小説とは言ったが、当然小説以外の媒体・ジャンルでのミステリー作品の展開も当然ありうる。 なお、「ミステリー」「ミステリ」「ミステリィ」のどれを用いるかは作家によって異なる。 どうでもよく見えるが、上記の通り広い意味の中から「推理」に絞る意図もあってこだわる人にはすごく大事な要素らしい。どれを使うか迷ったら無難なのは「その作者の表現に合わせる」というところか。 この記事では一番一般的だろう「ミステリー」を中心に用いる。 概要 元祖はエドガー・アラン・ポーの「モルグ街の殺人」。 その後、コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズシリーズ」で「ミステリー」というジャンルの雛形が出来上がり、以降爆発的に普及していくことになる。 主に殺人事件をはじめとする事件が発生し、それを探偵役が情報を集めていくことで推理を行い、犯人を暴き出す、というのが定番のスタイル。 ミステリーをどのように楽しむか? 別にフィクションの楽しみ方なんて人それぞれで構わないのだが、ミステリーに関して言えば大体2系統に分類されるのではないだろうか。 探偵になり切り、作中で起きた事件を真剣に考える人 事件を「作者からの挑戦状」と受け取り、解答編に進む前に自分の頭で事件の真相にたどり着くことを目的にしている人。 このタイプでも読み進めるのを止めてまでは考えない人もいれば、自分なりの解答が出せるまで先に読み進めない人まで様々。 極端な人では「答えを出せなければ負け」と考え、絶対に解答編を読まないなんて人も存在する。 あくまでフィクションとして楽しみ、真剣には謎解きに挑まない人 物語を物語として読み進み、事件の真相を自分の頭で考えないタイプの人。 「奇想天外なトリック」や「事件の裏側の心理描写」などが好きなミステリーファンであり、「自分の頭で事件について考える」ということはあまりしない。 また解答編の前に全ての手がかりが開示される(=読者が真相を推理できる)ことを必ずしも求めない傾向にある。 この2系統の違いとしては、ネタバレに対するスタンスが挙げられる。 前者のタイプの人は、「ネタバレ絶対お断り。自分の頭で考えないと意味がない」と言うのに対し、 後者は「どうしてこの結末に至ったのかの過程を見るのが楽しい」など、比較的ネタバレに寛容である。 このタイプの極端な例として、聖☆おにいさんのイエスは、「ミステリーを最後から読む」という衝撃的な読書スタイルでブッダを絶句させている(父さん(全知全能の方)がこの世の終末をガンガンネタバレ(預言)してくるのでネタバレに寛容になったとのこと)。 ただし、人からではなく物語でそれを知りたい・物語を十全に楽しめなくなるなど、後者でもネタバレを嫌う人は多いので一様なものとして考えないこと。 そもそも所かまわずネタバレをまき散らす行為自体褒められたものではないので、 相手がネタバレを許容できる人だとハッキリしない限りは下手に事件の真相を語ることは控えた方がいいだろう。 ちなみにどちらにも属さない変わり種の例として、例えば『魔人探偵脳噛ネウロ』の主人公桂木弥子は、 読み切り版のみ「ミステリーの解答編だけ読んで事件を解決した気になる」という変な趣味を持っていた。 ミステリーとサスペンスの違い どちらも類似したジャンルであるためしばしば混同されるし、明確に使い分けるのも難しい。 一応、大まかな違いとしては以下のようなものになる。 ミステリー 「作中で明示された謎を作中人物が解き明かす」ことに骨子が置かれ、それを中心に肉付けがされた作品。 あくまで肝は事件そのものであり、登場人物はそれを彩るサブの存在。 サスペンス 「事件をいかに解決するか」よりも「事件を前にして不安と恐怖に晒される人間心理」を描くことがメインの作品。 多くは、読者・視聴者に最初から事件の真相や犯人は明示されており、登場人物がいかに真相にたどり着こうとするかを楽しむ作品である。 ネタバレを食らったミステリーはこちらに移行する場合が多い。 なお、「探偵小説」と「推理小説」は元々は全く同じものだった。 だが、「偵」の字が常用漢字から外されてしまい「探偵小説」という単語が使いにくくなってしまったので、 それを解決するために作られて広まったのが「推理小説」という呼称である。 昔の探偵小説は非常に幅広い概念を内包しており、推理がメインではないSF・ファンタジー・怪奇ものが「探偵小説」と呼ばれることもしばしばあった。 先に名前の出た『魔人探偵脳噛ネウロ』を例に挙げれば、同作は「探偵が大活躍する探偵もの」ではあるが、「推理・ミステリーを主軸とする探偵ものではない」とされている。 ミステリー用語 トリック 犯行そのもの、あるいは犯行を行ったことを隠蔽するための計略。推理創作の肝。 これを解かねば始まらない。「トリックだ!」と叫べばいいのはミスター・サタンだけです 死んだはずの元部下が生きていたのも「残念だったな、トリックだよ」 アリバイ(alibi) 「不在証明」という意味であり、ラテン語のalius ibi(他の場所に)に由来する。 犯行当時、その人物が犯行現場に存在していなかった、という証明。 これを直接証明することは難しいため、「同一人物が同時に2箇所に存在することはできない」という原理を利用して、 「その時刻に犯行現場以外の場所に存在していた」という形で示すことになるのが基本。 そして「アリバイがある」人には現場にいなかったのだからその犯行はできないと証明される。 逆に狡猾な犯人ならば自分にアリバイがあるように誤魔化すはずなので、それをいかに崩すか、ということが探偵役の仕事になる。 「やたらしっかりとアリバイが証明できる人間は怪しい」はミステリーのお約束。 普通の人間に都合よく出来たアリバイがあることは珍しいうえ、そんなに詳細に自分の行動を覚えていない。 人が殺されるのは夜間が多いし、夜間はあまり出歩かず一人か、あって家族と一緒ぐらいのことが殆どなので猶更である。 また容疑者ほぼ全員にアリバイがないのに対して、一人だけ完璧なアリバイがあると逆に怪しまれることも(これはメタ、劇中両方である)。 なので、容疑者全員にアリバイが成立する状況でトリックを実行する、メタな面なら後述の倒叙ミステリーにするなど工夫も必要。 見立て殺人 殺害現場を特定のシチュエーションに見立てるという猟奇的犯行。 例えば地元に伝わっている伝説に見立てて殺す、というのはよくあるパターン。 アガサ・クリスティーよろしく童謡や童話に見立てるのもポピュラーである。 本当に狂った犯人が何の意味もなく見立て殺人を行う、というのは稀で、 大抵は「理解できる相手にだけ向けたメッセージ(脅迫)」だったり、「使用したトリックや思いがけず生じたミスを誤魔化すための工作」であることが多い。 密室 閉ざされた事件現場。 いかにして犯人はこの不可解な状況を作り上げたか?という問いかけ。 現代物では「むっ、これは密室殺人!」「警部、オートロックだから当たり前です」なんてギャグもありがち。 ダイイングメッセージ 殺人事件の被害者が死の間際に残したメッセージ。血で書かれていた場合は血文字と言う事もある。 犯人の名前、もしくは犯人に繋がる何かを記している場合が多い。 ミステリーでは、後から現場に戻ってきた犯人に隠滅されないためなどの理由で、少し捻った暗号のような形で残されている事が多いが、 あまりに難しくしすぎると読者から「死の間際の人間がそんな複雑なメッセージ思いつくか」と突っ込まれることがある。 そのため、少し捻ったり凝ったダイイングメッセージを登場させる場合は、それ相応の死に方にさせている場合が多い。 ……その分、エグイ死に方も少なくないが(即死ではないが、確実に死ぬであろう状況である場合が多いため)。 ワトソン役 探偵の助手役であり、読者の代弁者でもある。「シャーロック・ホームズ」シリーズでホームズの助手役を務めたワトソンが由来。 常識的な目線から不可能犯罪のシチュエーションを観察し、「こういう謎がある」ことを読者に示すのが役割。 奇抜な発想で解決に至る探偵役と読者の橋渡しをする重要なポジションだが、意外と登場しないミステリーも多い。 キャラの種類としては割と幅広く、「探偵を目立たせるための無能な引き立て役」といったコメディリリーフから、「探偵と同等の頭脳を持つ切れ者」というような優秀な相棒まで様々。また、「探偵の苦手な分野や疎い面を上手くカバーする良きサポーター」といった感じの役割も比較的多い。 近年は頭脳派の探偵役に代わりワトソン役がアクション面を受け持つこともままある。 安楽椅子探偵 アームチェアディテクティブ。 現場に出向かず、(安楽椅子に座りながら)聞いた情報だけで事件を解決してしまう探偵。 普段から安楽椅子探偵タイプの者や要所要所で安楽椅子探偵状態で推理する者もいれば、 後述する名探偵コナンの工藤新一のように「(コナンとして)本人は現場にいるが、(新一としては)作中人物的には安楽椅子探偵」という変則的なパターンもある。 ミスリード 「誤導」、すなわち正解ではない解答。犯人が用意したものか、作者が用意したものかに大別できる。 上手く読者がミスリードに引っかかってくれたら、作者からすると万々歳である。 逆に巻が分かれている作品で後者を読者に「後付け」などと思われたらミスリードとしては失敗である。 ミッシングリンク 本来ならば繋がりがあるように見えない一連の犯行に実は存在する「失われた繋がり」。 一見無差別犯罪だが、ミッシングリンクに気付くことで犯人の動機がわかる構造になっている。 例を挙げると『金田一少年の事件簿』などは、実は今回の事件の被害者は過去に起きたある事件の関係者だった!ということが大半である。 フーダニット 「Who done it?」。「誰がそれをやったか?」 ミステリーの推理としては最も基本的な解答。ミステリー初心者なら、まずこれを当てられれば上等だろう。 ただし、複数犯だったりすると、組み合わせを考えなければならなくなるので、難易度は激増する。その最たる例が 被害者と探偵以外のほぼ全ての登場人物が共犯 という某古典の名作だろう(ネタバレ防止のため作品名は伏せる)。 ハウダニット 「How done it?」。「どうやってそれをやったか?」 これを当てられればミステリー読者としては一級品。 誰でもできる様なトリックだと真似されると危ない、かと言ってピタゴラスイッチ並みに複雑なトリックだと「できるかこんなもん!」と突っ込まれるのが悩みどころ。 ホワイダニット 「Why done it?」。「なぜそれをやったか?」 犯行を犯した動機であり、最も当てるのが難しい要素と言える。 というより、解答編でようやく動機にまつわる裏事情が語られることが多く、そのような場合出題編では情報不足で推理不可能である。 一応ヒントが出ていることは多いものの、これが分かる=犯人やその足取りが分かることが多いため、やはり実質推理不可能なことが多い。 あんまり狂った動機であるとそこだけ突っ込まれる事が多い。 クローズドサークル 外部から孤立し、内部からの脱出も外からの侵入も不可能な環境。 「嵐の孤島」と「雪の山荘」が二大クローズドサークル。 「警察などの科学的捜査を遮断し、名探偵の活躍の場を作る」 「科学捜査では一発でバレる大味なトリックも使用可能」 「殺人犯と一緒に孤立させることで恐怖感を煽る」 「逃走できないため、同じ舞台での連続犯行に違和感がない」 「情報を限定させることで正しく推理出来るようにする」 「余計な登場人物を乱入させない」 などの効果がある。 特に最後が重要で、閉じた環境……要は登場人物が限定されていれば良い。そうでなければ外部犯も考慮して推理しないとならなくなる。 もちろん例外も多いが、こうしなければ提供する情報に穴が多くなるため、 いくらでも推理出来てしまう事態に陥ったり、『それが許されるなら何でも有りじゃないか』ってことになりやすい。 ミステリーのお約束「クルーザーが出てきたら爆破されるものと思え」「橋が出てきたら落ちるものと思え」。 21世紀現代を舞台とした作品だと電話線を切ったところで携帯電話であっさり警察に電話されたり、 ヘリコプターやらなんやらですぐに救助が来れたり、といった現実的な理由でクローズドサークルを作るのが困難となっているため、そういった手段すら封じる結構捻ったものが多くなっている。 叙述トリック 別名「信頼できない語り手」。 本来物語の地の文というものは、神の視点の三人称であろうと作中人物視点の一人称であろうと基本的に嘘は無く真実を伝えているはずだが、その基本ルールを逆手に取ったもの。 「嘘はついていないが、真実も伝えていない」 「重要な事実に対し読者の誤認を誘う文章構成になっている(もしくは語り手自身が誤認しており正しい認識を読者に伝えられていない)」 といったギミックで読者を騙す。 ある意味では発想一本勝負であり、短編・単発長編向き。 また嫌いな人はとことん嫌いな存在でもあり、読者どころか作家の間でも賛否両論。 例えば後述のヴァン・ダインの二十則では第2則(*1)で叙述トリックが否定されている。 倒叙ミステリー 最初から犯人がわかっており、いかに探偵が犯人の完全犯罪を切り崩していくか、に焦点があてられたもの。 『刑事コロンボ』及び、コロンボに影響を受けた『古畑任三郎』が有名。「倒叙ミステリー」という言葉を知らなかったために「コロンボ方式」「古畑方式」と呼んでた人も多いのでは? 古典 ミステリーの中でも古い分類の作品。 どこまでを古典と呼ぶかはハッキリしていないが、とりあえずシャーロック・ホームズやエルキュール・ポアロが古典に入るのは異論はないだろう。 これからミステリーを書こうと思っているなら、「古典の名作」と呼ばれる作品ぐらいは目を通した方がいい。 意図的でなくても古典と被るトリックを使ってしまったら「お前古典すら読んでないのかよ」と非難されても仕方ない。 逆に古典的なトリックを上手く近代の舞台に落とし込めれば読者の称賛を浴びるであろう(この際、トリックは古典的である事を明かしておくといい)。 本格 ミステリーの原点。近代までは境界のはっきりしていなかったSFや怪奇小説などの隣接ジャンルからはっきりと独立した、 作中で提示された情報だけで読者にも解けるが、簡単には解けないトリックを売りにしたジャンル。 後述の社会派やハードボイルドに押されて一度衰退した後に奇抜なトリックで原点回帰を目指した「新本格」というジャンルも。 社会派推理小説 犯人・トリック解明をしつつも、「犯人の動機」・「事件の背景」・「作品のリアリティ」等を主眼に置いたもので、ホワイダニットに重点を置いた作品とも言える。 この単語を定着させたとされる松本清張や、ファンタジー・ホラー等も手掛ける宮部みゆき、『探偵ガリレオ』シリーズ等の東野圭吾が第一人者とされている。 警察もの 刑事を主人公としたミステリー作品。少し範囲を狭めて「刑事もの」とも。 探偵とは違い、自然な形で主人公を事件に関わらせる事が出来るのが特徴。作風によっては、警察内部の闇や社会問題に触れられる事もある。 鑑識、法医学研究員、検視官が主人公となる場合もあり、同じ警察官でも階級によって事件への関与の仕方が大きく違ってくる。 法廷もの 弁護士や検察官を主人公とした作品。裁判官?前者二つに比べるとかなり少ない。 裁判や司法体制などがテーマになりやすく、弁護士主人公なら検察官、検察官主人公なら弁護士がライバルとして立ちはだかる事もある。 弁護士が主人公の場合は、刑事事件の冤罪で捕まった被告人の弁護を引き受け、無罪を立証しつつ事件の真相と真犯人を暴くというスタイルが多い。 本当に罪を犯していてほぼ有罪確定の人を弁護する展開はそれと比べると少な目。 ハードボイルド ミステリーの一ジャンルだが、思索型の探偵ではなく行動派・肉体派の探偵が活躍するタイプ。 複雑なトリックを解き明かすよりも、探偵役のアクションや生き様などが重視されている。 多くの作品は「暴力・セックス・ドラッグ」が登場する退廃的な作風なのが特徴。 日常の謎 殺人や誘拐など重大な犯罪ではなく、実際にありそうな身近で起きる謎を解く過程を描く。人を殺さなくても話を進展出来るためライトノベル・ライト文芸と相性が良い。 氷の凶器 使ってはいけないお約束トリックの一つ。 「なぜ凶器が見つからなかったか?」→「氷で凶器を作ったから溶けてしまったんだよ!」はあまりに使い古され過ぎていて読者からの受けは芳しくない。 ミスリードとしてはともかく、どうしても解決編として使うなら、何かしら一ひねりは欲しい。 同様のものに「ワイヤートリックによる密室」「双子の入れ替わり」などが挙げられる。 別に禁じ手というわけではないが、やはり使うなら何かしらの工夫はいるだろう。 ちなみに、リアルでは氷の凶器を用意して犯行に及んだ場合、犯行の計画性と隠蔽目的が重大であると判断され、普通の凶器を使った場合よりも遥かに罪が重くなる可能性が高いらしい。 ピタゴラスイッチ こちらも使ってはいけないお約束トリックの一つ。 物理学・化学・機械工学の知識を用いた巧妙なカラクリよるトリックの事。『本陣殺人事件』が代表的。 その殆どが机上の空論であり、無駄に手が込んでいるうえに回りくどかったりするのでミステリー読者からの受けは良くない。 尤も模倣犯を生み出さないようにあえてこうしているという意図がある。 こちらも禁じ手ではないが、上記の氷の凶器以上に工夫がいる…というより作風の段階から合うか合わないかが決まってることも。 利き手・利き腕 例えば右利きの人で「え?コップは左手で持つけど」「腕時計は右手につけているけど」と思っていたとしても、 ミステリーでは多くの場面で様々な要素から利き手・利き腕を確定する場面が出てくる。 現実は現実として、推理の材料としてありがたく受け入れておこう。 ノックスの十戒とヴァン・ダインの二十則 ミステリーの「お約束」をわかりやすくまとめたもの。 極端な話 「犯人が終盤から登場した中国人であり、未知の秘薬を使い換気口から死体を密室に送り込むことが可能だった…という真相を探偵が突如超能力を使って明らかにした」 なんてオチはダメというもの。 別に遵守しなければならないということはないが、 今の時代でも参考になる要素があるので、ミステリーを書こうと思っているなら一度読んでみるのもいいだろう。 チャンドラーの九命題 上二つほど知名度がない(作家としての知名度はともかく)が、同様に「お約束」を並べてみたもの。 ハードボイルドの人だけあって「暴力的冒険談」を認めているなど比較的緩めだが、本格的でないというわけではない。 なお、原文では十二命題あるという説もある。 読者への挑戦状 特にロジックを重視する作品で挿入されることが多いもの。 多くは「解明に必要な必要な情報は全て出揃った」という作家からのお知らせであり、解いてみてみろ!という挑発でもある。 ぜひ自分の推理力を試してみてはいかが? トンデモトリックの隠れ蓑だったり、読者への挑戦状内に罠を入れていることも稀によくあるので注意。 パズル・ストーリー 実際あり得るかどうかは二の次にして、謎解きを重点に置いた推理問題。 日本では「ウミガメのスープ」が代表的。 アンチ・ミステリー 分類上はミステリーのはずなのだが分類不能のジャンル。 狭義では日本三大奇書こと『ドグラ・マグラ』『黒死館殺人事件』『虚無への供物』の三作品のこと。 四冊目として『匣の中の失楽』が上がることもある。五冊目の候補が語られることもあるが、ほぼ確定していない。 バカミス 理解不能な動機、壮大過ぎるトリック、現実を逸脱した世界観、斜め上の犯人像、超展開のプロットなどなど、真相で笑うしかない要素を含む作品。 ゲームにおける「バカゲー」と同じで、意図的にネタに走って書いたのもあれば、作者は大真面目に書いたのに発想がぶっ飛び過ぎてバカミスになるものもある。 人によってはトンデモ・クソミス・壁本・地雷となるジャンル。 それでもそのバカさを追い続ける読者もいるのである。 イヤミス 嫌なミステリー。簡単に言えば後味の悪い、胸糞の悪い作品。 いじめ・離別・家庭崩壊など、真面目に生きてきたはずの人間がドロドロとした不幸に巻き込まれていくパターンが典型的。 普通の本格ミステリーだけでなく、日常の謎やサスペンスで見かけることも多い。 湊かなえの『告白』を代表として女性作家が得意とする傾向にあるが、もちろん絶対ではない。 SFミステリー(特殊設定) SFであり、ミステリーというジャンル。 近年においては80年代から活動の西澤保彦に始まり、90年代~00年代のファンタジー・SF系ライトノベルやいわゆるファウスト系ミステリの薫陶を受けた世代が書き手になったことで数多くの作品が出ており、ファンタジーものと併せて「特殊設定」というジャンル分けが普及している。 SFならではのガジェットを用いることが可能なのが特徴だが、流石に「何でもアリ」だとミステリーとして成立しないので、「このガジェットには何ができて何ができないのか」を詳細に決めておく必要がある。 ……ぶっちゃけミステリー一本のために、世界観から練り直す必要があるので、書く難易度も読む難易度もかなり高い。それだけに、全てが上手くかみ合えば傑作になり得るが。 中には、 タイムテレビで未来から自分の行動を監視されていることを前提に、いかに正当防衛に見せかけて殺すか腐心する 倒叙物なんて変わり種も。 有名なミステリー作家 海外編 エドガー・アラン・ポー ご存じミステリーの元祖。 どちらかというと、怪奇小説家と言った方が作風としては近いかもしれない。 詩や評論のジャンルでの功績も多い文学上の巨人の一人。 モルグ街の殺人 その他オーギュスト・デュパンシリーズ 黒猫 早すぎた埋葬 コナン・ドイル 世界一有名な名探偵の生みの親。イギリスのスコットランド出身で医者でもあった。 探偵小説という形式を確立した偉大な作家だが、実はオカルトに傾倒していた意外な一面も…… シャーロック・ホームズシリーズ モーリス・ルブラン 探偵と対を為すかのような大犯罪者「アルセーヌ・ルパン」を生み出したことで知られるフランスの代表的古典作家。 ルパンが犯罪を解決するパターンの小説も何作か発表している。 アルセーヌ・ルパンシリーズ バロネス・オルツィ 安楽椅子探偵や女性警官の主人公の元祖を生んだ女流作家。歴史ロマン「紅はこべ」でも知られる。 ハンガリー出身のイギリス人で本名が超長い。 隅の老人シリーズ レディ・モリーシリーズ アガサ・クリスティ 「見立て殺人」「ミッシングリンク」「叙述トリック」など様々なトリックを活用したイギリスの女流作家。 他にも軽めの冒険・スパイミステリやミステリー戯曲、別名義での女性向け小説等も手掛けており、考古学者との再婚後には古代エジプト小説を描いた。 なんとリアルに失踪騒動を起こした事でも有名だが(ドイルら先輩作家もコメントを寄せたそうな)、本人はその事件について「一時的な記憶喪失だった」とのみ語り、詳細について生涯説明することはなかった。 エルキュール・ポアロシリーズABC殺人事件 ミス・マープルシリーズ そして誰もいなくなった エラリー・クイーン 自身と同じ名を冠した探偵を活躍させる「エラリー・クイーンシリーズ」が有名なアメリカの作家。 ちなみに従兄弟二人組の連名。「バーナビー・ロス」と名乗ってることもある。他の作家に名義貸しすることも。 執拗なロジックや読者への挑戦状が特徴とされるが、攻めた作品も結構ある。 その作風から、ミステリーにつきものの問題が「後期クイーン的問題」と呼ばれて議論されている。 これは主に「(読者には「手がかりが出揃ったことを告げる『読者への挑戦状』を信じる」という手段があるが)作中の探偵は、未知の情報や偽の手がかりや隠れた黒幕が一切存在しないことをどうやって確信・証明すればいいのか」というもの。 エラリー・クイーンシリーズ ドルリー・レーンシリーズ F・W・クロフツ 地味な捜査を延々続ける作風が特徴のイギリス作家。 地味とはいえ倒叙もの、アリバイ崩し、密室崩しなど中身は本格的。 フレンチ警部シリーズ G・K・チェスタトン 捻った逆説やトリックを駆使したミステリーを残したイギリスの作家。 代表探偵のブラウン神父は世界三大名探偵に数えられることも。 保守系批評家としても知られ、創作にも民族主義的な思想が強いのでやや人を選ぶ。 ブラウン神父シリーズ ジョン・ディクスン・カー/カーター・ディクスン 怪奇仕立ての作品や密室を始めとしたトリック系作品が特徴のアメリカの作家。でも舞台はヨーロッパ多め。 くだらないトリックも多いことは内緒。 歴史ミステリーも得意。 アンリ・バンコランシリーズ ヘンリ・メリヴェール卿シリーズ ギデオン・フェル博士シリーズ アントニー・バークリー 多重解決ものや探偵の誤謬、犯罪者心理小説など定型を崩しつつの作品を得意としたイギリス作家。 「フランシス・アイルズ」名義では倒叙ものを書いている。 ロジャー・シェリンガムシリーズ アンブローズ・チタウィックシリーズ S・S・ヴァン・ダイン 美術評論の休職中に暇つぶしにミステリー書いたら成功しちゃったアメリカ作家。 二十則のような厳格な批評精神や無駄知識が増える衒学趣味が特徴。 作品の半分くらいが微妙扱いなのは内緒。 ファイロ・ヴァンスシリーズ レイモンド・チャンドラー 文学性すら感じられる巧妙な文体とイメージを持つハードボイルドの代表者。 ミステリー以外でも村上春樹なんかに好かれている。 フィリップ・マーロウシリーズ ダシール・ハメット 本物の元探偵にして、その経験をミステリーの中に叩きこんだハードボイルドの代表者。 某掲示板のミステリー板における「名無しのオプ」の元ネタ。 コンチネンタル・オプシリーズ サム・スペードシーズ ロス・マクドナルド 上二人とまとめてハードボイルド元祖御三家とか言われてる作家。9割がたの話は家庭問題。 ハードボイルド系では珍しく、意外性にも優れる。 リュウ・アーチャーシリーズ アイザック・アシモフ SF作家として知られるアシモフだが、意外なほど本格ミステリーも書いている。 安楽椅子探偵の代表格「給仕ヘンリー」が活躍する「黒後家蜘蛛の会」が有名。 またロボットが登場する作品でもミステリー染みたものも。 イライジャ・ベイリとRダニールシリーズ 日本編 江戸川乱歩 エドガー・アラン・ポーから取ったペンネームで知られる日本の探偵小説作家代表。 どちらかというと、冒険小説と言った方が雰囲気としては近い。 怪人二十面相シリーズ 横溝正史 閉ざされた古い集落を舞台にした本格的な見立て殺人シリーズで知られる。 金田一耕助シリーズ犬神家の一族 獄門島 八つ墓村 人形佐七捕物帳シリーズ 高木彬光 戦後日本の本格推理小説の第一人者。歴史、法廷、経済ミステリーと幅広いジャンルにも手を出した。 神津恭介シリーズ 松本清張 日本の社会派推理の原点にして頂点。 ただ、トリック系本格派についても十分な造詣を備えていたという。 点と線 砂の器 鮎川哲也 多様で精密なアリバイ崩しや密室を得意とした戦後本格推理の代表者。 鬼貫警部シリーズ 星影龍三シリーズ 西村京太郎 時刻表トリックの旗手。読者が実際に試したくなるのがお約束。 初期は社会派や海洋系トリックなんかも書いていた。 十津川警部シリーズ 左文字進シリーズ 山村美紗 京都ネタや伝統文化ネタが豊富な女性作家。 西村京太郎とは仲良し(意味深)だった。…いや西村と出会った時既に娘紅葉はいたし、離婚もしなかったから単なる友人関係だったんだろう。多分。 キャサリンシリーズ 赤い霊柩車シリーズ 森村誠一 社畜→ビジネス書作家という経歴の後にミステリーに入った人。 山岳・歴史・会社・警察などが主な舞台になっている。 棟居刑事シリーズ人間の証明 牛尾刑事シリーズ 島田荘司 社会派推理作品全盛だった昭和後期に本格推理小説を再興したと言われる作家(社会問題ものも多いが)。綾辻行人デビュー時の後援者でもある。 超変人脳科学者探偵(元占い師) 過去が重すぎる世話焼き系ワトソン役がメインな御手洗潔シリーズで知られる。 御手洗潔シリーズ 吉敷竹史シリーズ 赤川次郎 ライトで軽妙な語り口で非常に読みやすい文体なのが特徴。 一方でガチホラーや社会問題を批判するようなサスペンスも多く手掛け、天使少女と犬悪魔や吸血鬼父娘、霊感持ちバスガイドといったファンタジー寄りな主人公のシリーズをも描くプレラノベ世代。 猫が探偵役という(喋らない探偵という意味で)変わり種、三毛猫ホームズシリーズが特に有名。 三毛猫ホームズシリーズ 三姉妹探偵シリーズ 大貫警部シリーズ 天使と悪魔シリーズ 竹本健治 上述の『匣の中の失楽』で鮮烈なデビューを飾った作家。 アンチ・ミステリーだけでなく、作者とその周辺の人物が実名で作中に登場するメタ・ミステリーも得意とするほか、SFやラノベ寄りの作品も多い。アンドロイドのドジっ娘美少女メイドが探偵をやったり、異常にキャラが濃い芸者5人組が事件に巻き込まれたり。 というか作者本人が「本当は漫画家になりたかった」とぶっちゃけている。 匣の中の失楽 牧場智久シリーズ ウロボロスシリーズ キララシリーズ 綾辻行人 常識を覆すような大胆極まりない叙述トリックとホラー描写、奇想天外な「館」トリックが有名な作家。 彼を売り出すためのキャッチフレーズから、「新本格ミステリ」という作家カテゴリーが生まれたという。 館シリーズ Another 伊園家の崩壊 森博嗣 「理系ミステリ」。精緻で余計なものを排除した芸術的なトリック。 『百年シリーズ』や映画化された『スカイ・クロラ』等SFミステリーも多い。 『封印再度』のトリックは、一見ありえないように見えて、実は実現可能なことが読者の手で実証された。 S MシリーズすべてがFになる 冷たい密室と博士たち Vシリーズ 京極夏彦 「文系ミステリ」。人間の業に迫る不可解な事件を「憑き物落とし」が祓っていく。 ちなみに宮部みゆき・ハードボイルド作家の大沢在昌とは同じ事務所。 京極堂シリーズ魍魎の匣 狂骨の夢 宮部みゆき 社会派ミステリーでデビューした後、ファンタジーや時代劇も書く様になった女流作家。捕物帳にも現代的ミステリー要素を取り入れている。 密室とかは使わないが、叙述トリックは使う。あと犬や財布の一人称で話を綴ったり、社会派作品にがっつりファンタジーが絡んで来たりしたこともある。 模倣犯 杉村三郎シリーズ 東野圭吾 トリックに重点を置いた作品・メタミステリー・社会派ミステリー・人情派と何でも手掛ける人。 どちらかというと単発作品がトリッキーになりがちで、ガジェットにSF要素を入れることもある。 浪速少年探偵団シリーズ 加賀恭一郎シリーズ 探偵ガリレオシリーズ はやみねかおる 「赤い夢」をキーワードとするジュブナイルミステリー作家。 楽しく読める作品が多いのだが、珠に挿入されるガチ要素にぞくっとしたり。 名探偵夢水清志郎シリーズ 松原秀行 はやみねかおると双璧を成す青い鳥文庫のミステリー作家。 いつも心に好奇心(ミステリー)!というコラボ作品も出版されたりした。 パソコン通信探偵団事件ノートシリーズ(俗にパスワードシリーズとも) 西尾維新 初期はミステリー作家枠としてデビューしたはずだが、最近はラノベ作家として認知されている気がする。 デビュー作『戯言』シリーズは最初はミステリーだったはずだが、いつの間にか「新青春エンタ」という別ジャンルになっていた。 奇抜な作風で有名だが、書こうと思えば「難民探偵」とかの本当に普通のミステリーも書ける模様。なお本当に普通のミステリーすぎてそっちはあまり話題にならない。 戯言シリーズクビキリサイクル 忘却探偵シリーズ 久住四季 主にライトノベルでミステリを書く異色の作家(とはいえ最新作は一般だったが)。 魔術だの超能力だのが存在する世界での推理が最大の特徴で、犯人が完璧な変装魔術(通常の手段では看破できない)を行使したり、 探偵が嘘を見抜く能力(「あなたは犯人ですか?」と聞いて回るだけで事件解決)を持っていたりする。 もちろん、そう簡単に話は進まないのだが、一味違った推理を楽しめる。 トリックスターズシリーズ ミステリクロノシリーズ 鷲見ヶ原うぐいすの論証 小森健太朗 最近は自分でも相撲の人とか名乗ったりしているが、本来得意とするのは歴史(世界史)ミステリーや内輪向けメタ・ミステリーだったりする。 翻訳やミステリー・アニヲタ系評論の仕事も多い。 コミケ殺人事件 ローウェル城の密室 大相撲殺人事件 我孫子武丸 要するにかまいたちの夜のライター。もちろん小説も多い。 小説・ゲーム以外でも漫画原作やクイズ番組監修などやけに手広く仕事しており、最近では関智一主演舞台の脚本 小説化も手掛けた。 速水三兄妹シリーズフィギュア・フォー 人形シリーズ 殺戮に至る病 円居挽 講談社BOX出身の喧嘩商売とわたモテの人ミステリ作家。 デビュー作の『丸太町ルヴォワール』など法廷ものを得意とする。 Fate/GrandOrderのミステリーイベントのシナリオライターであることでも有名。 ルヴォワールシリーズ 虚月館殺人事件・惑う鳴鳳荘の考察 漫画編 さとうふみや 天樹征丸 金成陽三郎 「ミステリー漫画」のブームを生み出した、「コナン」と並ぶ死神漫画界の名探偵金田一一の生みの親たち。 「金田一少年」は「コナン」よりも内容が少し大人向けで、作風は横溝正史の本家金田一(ジッチャン)寄り。 金田一少年の事件簿シリーズ 探偵学園Q 青山剛昌 「金田一少年」に続いてのこの作品で、「ミステリー漫画」は定着することになった。 もはやミステリー云々を越えて一種の国民的漫画と化している。 「真似する人が現れないように」との考えにより、理論上は可能(各種トリックはあらあじめ実験して可能かどうか確認している場合がほとんど)でも実際にやるのは困難なトリックが多め。 名探偵コナンシリーズ 加藤元浩 知名度では先に挙げた二作に劣るが、根強いファンのいるミステリー漫画家。最近は小説も出している。 数学や博物学などの知識に通じた探偵役と、殺人だけでなく様々な形態の「謎」を取り扱うのが特徴。 Q.E.D.のドラマ化以外メディアミックスがない為に知名度は低めだが、下記2作で合わせて100冊を超えており、巻を跨ぐことがほぼない為扱った事件の数はかなり多い。 (Q.E.D.は1冊で2話、C.M.B.は1冊に4話が基本。) Q.E.D. 証明終了 C.M.B. 森羅博物館の事件目録 樹林伸 いわゆるキバヤシ。ぶっちゃけ「金田一少年」の天樹征丸の中の人。 他の漫画家とも組んでミステリーやミステリー以外の漫画を色んな名義で無数に書いている。 漫画以外では、たとえば「金田一少年」のノベライズはすべて自身で手がけている サイコメトラーEIJI(作画 朝基まさし) BLOODY MONDAY(作画 恵広史) 探偵犬シャードック(作画 佐藤友生) リモート(作画 こしばてつや) MMR マガジンミステリー調査班(作画 石垣ゆうき) 城平京 れっきとした推理作家でもあるのだが、アニヲタ的にスパイラルなどの漫画原作者としてこちらの方に。 そのスパイラルはバトル展開に転がったことが話題に挙げられるが、 すでに上記推理漫画達によって王道が確立されていたために一味違ったものにしたいという氏の意向による既定路線であったそうである。 あと小説版スパイラルは原作漫画もミステリも知らない人にもおすすめできる傑作。 名探偵に薔薇を(小説) 虚構推理(小説、漫画) スパイラル~推理の絆~ 小説 スパイラル〜推理の絆〜鋼鉄番長の密室 スパイラル・アライヴ ヴァンパイア十字界 絶園のテンペスト 天賀井さんは案外ふつう 雨の日も神様と相撲を 追記・修正の謎は解けた! △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] ピタゴラ装置をフル活用したトリックはミステリーなんかじゃない -- 名無しさん (2018-05-15 00 34 36) 今FGOでやってるイベント、もろに叙述トリック使いまくってて面白い。 -- 名無しさん (2018-05-15 01 50 07) ↑叙述トリック……? もしかして、あの登場人物たちのセリフは、実際は事件のついて書かれた何等かの文書のもので、そこに改ざんの余地があると……!? と、ということは犯人は……!? そういえば、マスターが眠っても、向こう側の彼も眠るとは限らないよね?(汗 -- 名無しさん (2018-05-15 08 52 57) 「ミステリ」と伸ばし棒を付けない表記をする人に出会ったら注意しよう。あるいは諦めよう。 -- 名無しさん (2018-05-15 09 54 10) 別にいいじゃない。鍵くらい。 -- 名無しさん (2018-05-15 10 20 23) TVのグースバンプスはタイトルの最初にミステリーとつくので親戚の子供が「ホラーと同じ意味」だと思っていた。 -- 名無しさん (2018-05-15 10 22 15) ↑6ピタゴラ暗号棒はコナン君で使われていたけどな。 -- 名無しさん (2018-05-15 10 23 41) れ、冷凍イカ…… -- 名無しさん (2018-05-15 12 27 46) 叙述トリック系は「読者が勝手に騙されるだけ」のタイプと「作中の登場人物を騙すための仕掛けに読者も引っかかる」タイプに分かれる気がする -- 名無しさん (2018-05-16 18 38 06) 清涼院流水先生はまあミステリー作家じゃねぇから載らんわな -- 名無しさん (2018-05-16 20 12 17) 氷のトリックで思い出したのは33分探偵だった・・・ -- 名無しさん (2018-05-16 22 30 37) 本格ミステリはぜひ有栖川有栖さんを読んでほしい -- 名無しさん (2018-05-22 13 39 38) 叙述トリックの一番難しい所は「間違いなく発音すること」かも知れない。じょじゅちゅとりっく。 -- 名無しさん (2018-07-23 16 58 47) 材料が揃ってんなら氷だろうがピタゴラスイッチだろうが別に構わんけどなあ…そもそも本陣殺人事件は名作です(唐突な半ギレ) -- 名無しさん (2018-08-27 07 39 28) うみねこの中で竜騎士氏が言ってた、『本格ミステリーとは、徹底的に算数的なパズルゲーム』と言っておられたな。名言だ。 -- 名無しさん (2018-08-28 07 28 48) 新本格が一人しか書いてないのは納得いかない。有栖川有栖ぐらいは書いてほしい -- 名無しさん (2018-08-28 14 31 29) ↑メフィスト系も我孫子も小森も新本格だと思うが…でもアリス書くのはいいんじゃね -- 名無しさん (2018-09-01 16 44 01) 円居はルヴォワールも逆転裁判も純法廷ものとは言わない気がするけどなあ -- 名無しさん (2019-07-10 04 44 22) ミステリの楽しみ方、謎解き優先で止めたりはしないけど、読み進めながらトリック考えたりはするんだが、この場合は後者になるのかな? もちろんトリックも考える都合上、ネタバレは絶対嫌なタイプ。 -- 名無しさん (2020-06-24 14 09 09) 名探偵浅見光彦を産んだ内田康夫先生を追記して良いかな -- 名無しさん (2020-12-16 21 06 14) ↑いいね -- 名無しさん (2020-12-16 21 28 11) まあ、映像化とかは難しいわなって作品も多いのよな……そう言う意味じゃ十角館をよく漫画化しようと思ったなと -- 名無しさん (2021-06-04 02 17 26) アリバイとは別にこいつには犯行は不可能だ! というやつあるよね。ベタなのだと女やヨボヨボ老人にはこの力業は無理、この人は高所恐怖症だから犯行は無理というやつ。犯人がトリックを使って不可能を可能にしたり、最有力容疑者と疑われてた人の疑いを晴らしたりする -- 名無しさん (2021-08-25 18 36 26) 漫画の探偵入れてもOKならアメコミのバットマンも入れて良いかも。エピソードによっては探偵役を務めているし制作者も探偵を意識してキャラ作ったらしいし -- 名無しさん (2022-08-02 17 42 06) 名前 コメント
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2014年8月27日 フランスで2008年に刊行された『Le guide des 100 polars incontournables』(必読ミステリ100作ガイド)(仏amazon)で選ばれている100作品の一覧。選者はフランスのミステリ編集者でありミステリの翻訳や創作も手掛けるエレーヌ・アマルリック(Hélène Amalric)。100冊一覧の情報源は「こちら」。 なお同じ出版社からは映画100選、SF小説100選、文学100選、バンド・デシネ100選などさまざまな「100選」本が出ている。 先日アンケートを実施した「フランスミステリベスト100」のようなものがフランスにもないかと探していたところ、このリストが見つかった。多数の読者からアンケートをとったものではなく1人の編集者が選んだものなので、フランスのミステリ読者の好みをどれぐらい反映しているのかは分からないが、意外な作品が採られていたりして面白い。 このように個人で100作品を選んだものとして、日本では杉江松恋氏の『読み出したら止まらない! 海外ミステリー マストリード100』(日経文芸文庫、2013年10月)がある。 この100作リストを日本の『東西ミステリーベスト100』や、以下のリストと比べてみるのも面白いかもしれない。 英国推理作家協会(CWA)によるベスト100(1990年)(「海外ミステリ総合データベース ミスダス」の「CWAが選んだミステリベスト100」で見られる) アメリカ探偵作家クラブ(MWA)によるベスト100(1995年)(「海外ミステリ総合データベース ミスダス」の「アメリカ探偵作家クラブが選んだミステリBEST100」で見られる) ドイツ語圏のミステリファンによるベスト100(1990年) ポーランドのミステリ評論家が選んだ最重要ミステリ100(2007年) 追記:吉野仁氏が2008年にこのリストの冒頭4分の1ほどを紹介されていました(ページを作成したあとに気づきました)。 「巧言令色 吉野仁」>「犯罪小説 トピックス(個人的関心版 2008)」 Index 必読ミステリ100選(エレーヌ・アマルリック選) フランス語圏の16作品 非英仏語圏の10作品南欧(5作品) 北欧(3作品) その他(2作品) 必読ミステリ100選(エレーヌ・アマルリック選) 100作品中、日本語で読めるのは84作品、邦訳がないのは16作品。(邦訳のない作品には背景色をつけた) 100作品中、英語圏の作品が74作品、フランス語圏の作品が16作品、それ以外が10作品。 国 作者 タイトル 仏題 年 米 エドガー・アラン・ポー モルグ街の殺人 Double assassinat dans la rue Morgue 1841 フランス エミール・ガボリオ ルルージュ事件 L affaire Lerouge 1863 ロシア フョードル・ドストエフスキー 罪と罰 Crime et châtiment 1865 英 ウィルキー・コリンズ 月長石 La pierre de lune 1868 英 チャールズ・ディケンズ エドウィン・ドルードの謎 Le mystère d Edwin Drood 1870 英 コナン・ドイル 緋色の研究 Une étude en rouge 1887 フランス ガストン・ルルー 黄色い部屋の謎 Le mystère de la chambre jaune 1908 フランス モーリス・ルブラン 奇巌城 L aiguille creuse 1909 英 G・K・チェスタトン ブラウン神父の童心 La clairvoyance du père Brown 1910 英 ジョン・バカン 三十九階段 Les trente-neuf marches 1911 フランス スーヴェストル&アラン ファントマ Fantômas 1911 英 ベロック・ローンズ 下宿人 Un étrange locataire 1913 英 サックス・ローマー 悪魔博士(別題:魔人博士) *1 Le diabolique Fu-Manchu 1916 英 ドロシー・L・セイヤーズ 誰の死体? Lord Peter et l inconnu 1923 アイルランド リアム・オフラハティー 密告者(別題:男の敵) *2 Le mouchard 1925 英 アガサ・クリスティー アクロイド殺し Le meurtre de Roger Ackroyd 1926 英 サマセット・モーム アシェンデン Mr Ashenden, agent secret 1928 米 ダシール・ハメット 赤い収穫(別題:血の収穫) La moisson rouge 1929 ベルギー ジョルジュ・シムノン 男の首 La tête d un homme 1931 英 フランシス・アイルズ レディに捧げる殺人物語 Préméditation 1931 米 ジェイムズ・M・ケイン 郵便配達は二度ベルを鳴らす Le facteur sonne toujours deux fois 1934 フランス ピエール・ヴェリー ‐ Les disparus de Saint-Agil 1935 英 グレアム・グリーン 拳銃売ります Tueur à gages 1936 米 ホレス・マッコイ 原題 No Pockets in a Shroud Un linceul n a pas de poches 1937 米 ジョン・ディクスン・カー 火刑法廷 La chambre ardente 1937 英 ダフネ・デュ・モーリア レベッカ Rebecca 1938 米 ジョナサン・ラティマー 赤き死の香り Gardénia rouge 1939 米 / 英 レイモンド・チャンドラー 大いなる眠り Le grand sommeil 1939 英 エリック・アンブラー ディミトリオスの棺 Le masque de Dimitrios 1939 ベルギー S・A・ステーマン 殺人者は21番地に住む L assassin habite au 21 1939 英 ジェイムズ・ハドリー・チェイス ミス・ブランディッシの蘭 Pas d orchidées pour miss Blandish 1939 米 ヴェラ・キャスパリ ローラ殺人事件 Laura 1942 フランス レオ・マレ ‐ 120, rue de la Gare 1943 米 ウィリアム・アイリッシュ 暁の死線 L heure blafarde 1944 米 ジョエル・タウンズリー・ロジャーズ 赤い右手 La sinistre main droite / Jeu de massacre / La main perdue 1945 英 ロイ・ヴィカーズ 迷宮課事件簿 Service des affaires classées 1947 米 ドロシー・B・ヒューズ 孤独な場所で Tuer ma solitude 1947 米 ミッキー・スピレイン 裁くのは俺だ J aurai ta peau 1947 米 E・S・ガードナー 怪しい花婿 Le bigame innocent 1949 米 W・R・バーネット アスファルトジャングル Quand la ville dort 1949 米 パトリシア・ハイスミス 見知らぬ乗客 L inconnu du Nord-Express 1950 米 ドナルド・E・ウェストレイク 我輩はカモである Le pigeon récalcitrant 1952 米 デイヴィッド・グディス 原題 The Moon in the Gutter *3 La lune dans le caniveau 1953 米 エド・マクベイン 通り魔 Le sonneur 1956 米 メイヤ・レヴィン 原題 Compulsion *4 Crime 1956 米 チェスター・ハイムズ イマベルへの愛 La reine des pommes 1957 フランス ボアロー&ナルスジャック 死者の中から(別題:めまい) D entre les morts / Sueurs froides 1958 英 ジョン・ル・カレ 寒い国から帰ってきたスパイ L espion qui venait du froid 1963 オランダ ロバート・ファン・ヒューリック 雷鳴の夜 Le monastère hanté 1963 米 エラリー・クイーン 第八の日 Et le huitième jour 1964 米 ジム・トンプスン ポップ1280 1275 âmes *5 1964 米 トルーマン・カポーティ 冷血 De sang-froid 1965 フランス セバスチアン・ジャプリゾ 新車の中の女 La dame dans l auto avec des lunettes et un fusil 1966 イタリア ジョルジョ・シェルバネンコ 裏切者 A tous les râteliers 1966 スウェーデン シューヴァル&ヴァールー バルコニーの男 L homme au balcon 1967 米 ジョゼフ・ハンセン 闇に消える Le poids du monde 1970 イタリア フルッテロ&ルチェンティーニ 日曜日の女 La femme du dimanche 1972 スペイン マヌエル・バスケス・モンタルバン 原題 Yo maté a Kennedy J ai tué Kennedy 1972 米 トニー・ヒラーマン 死者の舞踏場 Là où dansent les morts 1973 米 ジャック・ヴァンス 原題 Bad Ronald Méchant garçon 1973 米 ハーバート・リーバーマン 死者の都会(まち) Nécropolis 1976 英 ルース・レンデル ロウフィールド館の惨劇 L analphabète 1977 英 ウィリアム・マッキルヴァニー 夜を深く葬れ Laidlaw 1977 フランス エルヴェ・ジャウアン(Hervé Jaouen) *6 ‐ La mariée rouge 1979 イタリア ウンベルト・エーコ 薔薇の名前 Le nom de la rose 1980 英 エリス・ピーターズ 修道士の頭巾 Le capuchon du moine 1980 米 マーク・ベイム 氷の接吻 Mortelle randonnée 1980 米 エルモア・レナード 野獣の街 La loi de la cité 1980 米 ジョゼフ・ウォンボー ハリウッドの殺人 Le crépuscule des flics 1981 フランス ジャン=パトリック・マンシェット 眠りなき狙撃者 La position du tireur couché 1981 米 ロバート・デイリー 原題 Prince of the City *7 Le prince de New York 1978 米 サラ・パレツキー サマータイム・ブルース Chronique d une mort assurée 1982 米 ローレンス・ブロック 八百万の死にざま Huit millions de façons de mourir 1982 英 デレク・レイモンド 原題 He died with his eyes open On ne meurt que deux fois / Il est mort les yeux ouverts 1982 米 ジェイムズ・クラムリー ダンシング・ベア La danse de l ours 1983 オランダ ヤンウィレム・ヴァン・デ・ウェテリンク 原題 Het Werkbezoek / The Maine Massacre Le massacre du Maine 1984 米 アンドリュー・ヴァクス フラッド Flood 1985 フランス ディディエ・デナンクス ‐ Métropolice 1985 英 P・D・ジェイムズ 死の味 Un certain goût pour la mort 1986 米 ダニエル・ウッドレル 白昼の抗争 Sous la lumière cruelle 1986 米 ジェイムズ・エルロイ ブラック・ダリア Le dahlia noir 1987 英 アン・ペリー 原題 Cardington Crescent Meurtres à Cardington Crescent 1987 米 トマス・ハリス 羊たちの沈黙 Le silence des agneaux 1988 英 フィリップ・カー 偽りの街 L été de cristal 1989 スペイン アルトゥーロ・ペレス・レベルテ フランドルの呪画(のろいえ) Le tableau du maître flamand 1990 米 エリザベス・ジョージ 名門校 殺人のルール Cérémonies barbares 1990 フランス ユーグ・パガン(Hugues Pagan) *8 ‐ L étage des morts 1990 英 ヘレン・ザハーヴィ ダーティ・ウィークエンド Dirty week-end 1991 デンマーク ペーター・ホゥ スミラの雪の感覚 Smilla et l amour de la neige 1992 米 ケイレブ・カー エイリアニスト 精神科医 L aliéniste 1994 米 パトリシア・コーンウェル 死体農場 La séquence des corps 1995 英 ヴァル・マクダーミド 殺しの儀式 Le chant des sirènes 1995 米 マイクル・コナリー ザ・ポエット Le poète 1996 英 イアン・ペアズ 原題 An Instance of the Fingerpost *9 Le cercle de la croix 1998 フランス フレッド・ヴァルガス 裏返しの男 L homme à l envers 1999 南アフリカ レニー・エアース 夜の闇を待ちながら Un fleuve de ténèbres 1999 フランス アンドレア・H・ジャップ ‐ Le silence des survivants 2000 米 ダン・ブラウン ダ・ヴィンチ・コード Da Vinci code 2002 米 デニス・ルヘイン シャッター・アイランド Shutter island 2003 スウェーデン スティーグ・ラーソン ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 Les hommes qui n aimaient pas les femmes - Millenium 2005 *1:サックス・ローマー『悪魔博士』(魔人博士) … 原題『The Return of Dr Fu-Manchu』(英)または『The Devil Doctor』(米)。怪人フー・マンチュー・シリーズの第2作。シリーズ第1作はポケミスで2004年に『怪人フー・マンチュー』のタイトルで刊行されている。 *2:リアム・オフラハティー(Liam O’Flaherty)『密告者』(男の敵) … 1934年にライアム・オフラアテイー『密告者』(春陽堂)、1953年にリーアム・オーフラハティー『男の敵』(世界文学社)として刊行。前者は2008年に、ゆまに書房《昭和初期世界名作翻訳全集》の第195巻として復刻版が出ている。 *3:デイヴィッド・グディス『The Moon in the Gutter』 … 著者名表記は「デイヴィッド・グーディス」とされることが多かったが、近年『ミステリマガジン』では「デイヴィッド・グディス」と表記されているためそれに従った。未邦訳長編『The Moon in the Gutter』は1983年にフランスで映画化されており(監督:ジャン=ジャック・ベネックス)、日本でも『溝の中の月』のタイトルで公開された。DVD化もされている。 *4:メイヤ・レヴィン(Meyer Levin) … マイア・レヴィン、メイヤー・レビン、メイヤー・レヴィンとも表記。未邦訳長編『Compulsion』は1959年にアメリカで映画化されており(監督:リチャード・フライシャー)、日本では『強迫/ロープ殺人事件』(または『動機なき殺人』)としてテレビ放送された。 *5:ジム・トンプスン『ポップ1280』 … 原題は『Pop. 1280』。このフランス語版が『1275 âmes』となっていることの不思議についてはストラングル・成田氏のサイト「密室系」にまとめがあるが、結局理由は明らかにはなっていないようである(「ポップ1275」の謎)。 *6:エルヴェ・ジャウアン(Hervé Jaouen) … エルヴェ・ジャウエンとも表記。邦訳刊行されているのは絵本『おばあちゃんの記憶』のみ(「エルヴェ・ジャウエン」表記)。山田礼雄氏のフランスミステリ研究サイト「Noir」に詳しい紹介がある(エルヴェ・ジャウアン)。 *7:ロバート・デイリー『Prince of the City』 … 1981年にアメリカで映画化されており(監督:シドニー・ルメット)、日本でも『プリンス・オブ・シティ』のタイトルで公開された。 *8:ユーグ・パガン(Hugues Pagan) … 邦訳は1作もない。山田礼雄氏のフランスミステリ研究サイト「Noir」に詳しい紹介がある(ユーグ・パガン)。 *9:ブログ「翻訳ミステリー大賞シンジケート」で日暮雅通氏が言及している。「月替わり翻訳者エッセイ」の2012年3月、「今何訳してる? 第3回 3人の巨匠たちと」(2012-03-19)。 フランス語圏の16作品 上記の100作品のリストからフランス語圏の作品を抜き出したもの。16作中、日本語で読めるのは10作。 フランスの編集者が英米他の傑作に並ぶものとして自国(+ベルギーのフランス語地域)のどの作品を挙げているかは興味深い。 右端は先日の「フランスミステリベスト100」での順位。 国 作者 タイトル 仏題 年 フランス エミール・ガボリオ ルルージュ事件 L affaire Lerouge 1863 28位 フランス ガストン・ルルー 黄色い部屋の謎 Le mystère de la chambre jaune 1908 3位 フランス モーリス・ルブラン 奇巌城 L aiguille creuse 1909 16位 フランス スーヴェストル&アラン ファントマ Fantômas 1911 投票0 ベルギー ジョルジュ・シムノン 男の首 La tête d un homme 1931 57位 フランス ピエール・ヴェリー ‐ Les disparus de Saint-Agil 1935 ‐ ベルギー S・A・ステーマン 殺人者は21番地に住む L assassin habite au 21 1939 17位 フランス レオ・マレ ‐ 120, rue de la Gare 1943 ‐ フランス ボアロー&ナルスジャック 死者の中から(別題:めまい) D entre les morts / Sueurs froides 1958 47位 フランス セバスチアン・ジャプリゾ 新車の中の女 La dame dans l auto avec des lunettes et un fusil 1966 41位 フランス エルヴェ・ジャウアン(Hervé Jaouen) ‐ La mariée rouge 1979 ‐ フランス ジャン=パトリック・マンシェット 眠りなき狙撃者 La position du tireur couché 1981 75位 フランス ディディエ・デナンクス ‐ Métropolice 1985 ‐ フランス ユーグ・パガン(Hugues Pagan) ‐ L étage des morts 1990 ‐ フランス フレッド・ヴァルガス 裏返しの男 L homme à l envers 1999 173位 フランス アンドレア・H・ジャップ ‐ Le silence des survivants 2000 ‐ 邦訳されている10作のうち、「フランスミステリベスト100」で票が入らなかったのはスーヴェストル&アラン『ファントマ』(佐々木善郎訳、ハヤカワ文庫NV、1976年 等)のみ。スーヴェストル&アラン『ファントマの逆襲』(伊東守男訳、ハヤカワ文庫NV、1978年5月)には1票の投票があった。 選出作が邦訳されていないのは6人(ピエール・ヴェリー、レオ・マレ、エルヴェ・ジャウアン、ディディエ・デナンクス、ユーグ・パガン、アンドレア・H・ジャップ)。うち、エルヴェ・ジャウアンは絵本が1冊訳されているだけであり(『おばあちゃんの記憶』)、ユーグ・パガンは邦訳は1作もない。ほかの4人は別のミステリ作品の邦訳がある。 非英仏語圏の10作品 100作品のリストから非英仏語圏の作品を抜き出したもの。 南欧(5作品) 国 作者 タイトル 仏題 年 イタリア ジョルジョ・シェルバネンコ 裏切者 A tous les râteliers 1966 イタリア フルッテロ&ルチェンティーニ 日曜日の女 La femme du dimanche 1972 イタリア ウンベルト・エーコ 薔薇の名前 Le nom de la rose 1980 スペイン マヌエル・バスケス・モンタルバン 原題 Yo maté a Kennedy J ai tué Kennedy 1972 スペイン アルトゥーロ・ペレス・レベルテ フランドルの呪画(のろいえ) Le tableau du maître flamand 1990 ジョルジョ・シェルバネンコ『裏切者』は1968年のフランス推理小説大賞受賞作(翻訳作品部門)。 フルッテロ&ルチェンティーニの『日曜日の女』は「ドイツ語圏のミステリファンによるミステリ・ベスト100(1990年)」でも34位と高い評価を受けていた。邦訳もあるが、読んだ人の感想を見たことがない。(私自身も未読) マヌエル・バスケス・モンタルバンの『Yo maté a Kennedy』(俺がケネディーを殺した)は私立探偵ペペ・カルバイヨの初登場作品。ただしこの作品ではまだ主人公ではなかった。 北欧(3作品) 国 作者 タイトル 仏題 年 スウェーデン シューヴァル&ヴァールー バルコニーの男 L homme au balcon 1967 スウェーデン スティーグ・ラーソン ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 Les hommes qui n aimaient pas les femmes - Millenium 2005 デンマーク ペーター・ホゥ スミラの雪の感覚 Smilla et l amour de la neige 1992 日本のミステリランキングではシューヴァル&ヴァールーの作品ではマルティン・ベック・シリーズ第4作『笑う警官』が高順位につけるが、ここでは第3作『バルコニーの男』が選出されている。なお、「ドイツ語圏のミステリファンによるミステリ・ベスト100(1990年)」では第10作(最終作)の『テロリスト』が最も順位が高かった。 ペーター・ホゥの『スミラの雪の感覚』は先日の「英テレグラフ紙編集部が選んだミステリ・オールタイムベスト20」(2014年5月5日)にも選ばれていた。世界的に評価が高い作品。 その他(2作品) 国 作者 タイトル 仏題 年 オランダ ヤンウィレム・ヴァン・デ・ウェテリンク 原題 Het Werkbezoek / The Maine Massacre Le massacre du Maine 1984 ロシア フョードル・ドストエフスキー 罪と罰 Crime et châtiment 1865 ヤンウィレム・ヴァン・デ・ウェテリンクは各作品をオランダ語と英語の両方で執筆・発表している。ここで選ばれている『Het Werkbezoek / The Maine Massacre』はフライプストラ&デ・ヒールのシリーズの第7作。日本では第4作まで翻訳されている。 ドストエフスキーの『罪と罰』が入っているのは目を引くが、この作品はアメリカ探偵作家クラブ(MWA)によるベスト100(1995年)でも24位にランクインしている(「海外ミステリ総合データベース ミスダス」>「アメリカ探偵作家クラブが選んだミステリBEST100」)。 以下の2人は英語で執筆する(した)作家。 国 作者 タイトル 仏題 年 オランダ ロバート・ファン・ヒューリック 雷鳴の夜 Le monastère hanté 1963 南アフリカ レニー・エアース 夜の闇を待ちながら Un fleuve de ténèbres 1999 関連ページ フランスミステリベスト100 フランス・ミステリ必読30冊(『ミステリマガジン』2003年7月号) フランスのミステリ賞 - 受賞作の邦訳一覧 ポーランドのミステリ評論家が選んだ最重要ミステリ100 ドイツ語圏のミステリファンが選ぶミステリ・オールタイムベスト119(1990年) ドイツ語圏のミステリファンが選ぶドイツ語圏ミステリベスト100(2002年) 非英語圏ミステリ各種リスト